プロデューサー▼小沢英治さん

キャスティングは“嗅覚”としか説明できない

 “40歳以上”という出演者ルールを前提に、数あるゲスト候補の中から、収録に参加する8人(月火の4人と水木の4人)を見つけてくるのが僕で、谷口さんと(演出の)丸林と相談しながら月火と水木各4人の回答者の組み合わせを決めています。

「どうやってキャスティングをしているのか?」と、よく聞かれるのですが、嗅覚という言葉でしか説明できない(笑)。どう混ぜたらおいしくなるか……料理人に近いものがあるかもしれません。

『クイズ!脳ベルSHOW』 ※12月7日~OA分の風景です
『クイズ!脳ベルSHOW』 ※12月7日~OA分の風景です
【画像】実際に番組内で出題された問題をご紹介。レッツ脳トレ!

 おかげさまで番組の知名度が向上したのか、「40歳になったので番組に出場させてください」という連絡もあります。もはやタバコやお酒みたいな感覚(笑)。ですが、誰でも出られるわけではなく、やはり地道に活躍されていたことが大きなポイントです。

 地上波のテレビはどんどん新しいタレントさんが登場しますが、うちは逆。熟成された方々に出演していただきたい。『脳ベルSHOW』は守り続けたものが1つあれば光り輝く番組ですから。

小沢英治さん……『クイズ!脳ベルSHOW』の制作会社、ディ・コンプレックス取締役。番組全体の演出を担当するディレクター。

アシスタント▼川野良子アナウンサー

『ヤングマン』をきっかけに役割に変化が生まれました

 最初このお仕事が決まったときは本当にびっくりしました。ナレーションの担当かなと思っていたら、上司から「いやいや、出るの」と伝えられ、「えぇっ?」って(笑)。

 番組開始当初は、出題をする黒子に徹して、岡田さんの邪魔をしてはいけないなと思っていたんです。2~3か月くらいたって、西城秀樹さんの『ヤングマン』が流れる問題があった際のこと。ついつい「YMCA」をノリノリで踊ってしまい、スイッチが入ってしまいまして……。

 以来、丸林さんにバレたのか、カンペで「ハミングでヒント」など音楽関連の問題は、私の個性を引き出していただくようになり、今に至っています(笑)。

 岡田さんも私も、その日の収録の成功・失敗以前に、ゲストの方に楽しんでもらいたい──、その気持ちだけです。0点を出さないように、全員で救いにいくところが、この番組のすごいところ。

 収録前に、メイク室で「答えられるかな?」って不安になっているゲストの方もいるのですが、「大丈夫です! 絶対に解けるようにします!」とお伝えして、番組を一緒に楽しむようにしています。

川野良子(かわの・よしこ)……1970年、神奈川県生まれ。1993年、ニッポン放送入社。2006年、フジテレビに転籍。現在、フジテレビ編成制作局アナウンス室デスク担当部長。ラジオ局のアナウンサーだったことからナレーションを担当する機会も多い。番組ルールの説明、クイズの出題やヒントの提示にとどまらず、歌・ダンス・モノマネまで何でもこなすベテランアナウンサー。