そういえば、'20年の春先には“神奈川歯科大学の教授に就任”なんて話もあった。

「コロナの直撃で遅れていましたが、11月の半ばに、歯学部の学生たちに、現役時代に感じていたという“噛み合わせの大切さ”そして“大一番での心構え”“平常心の保ち方”というテーマで講義をしていただきました」(神奈川歯科大学広報担当者)

 ただ教授就任とはいっても非常勤の“特任教授”。

「給料なんてほとんど出ていないと聞きました。あのCMだって、足元見られて安いギャラで買い叩かれちゃったみたい。それでも、稼げるアテがないからねぇ……」(前出・元後援会関係者)

 実は、もうひとつの“稼げるアテ”も消えていた。パラパラ漫画で一世を風靡したお笑い芸人・鉄拳とコラボした絵本出版が頓挫しているというのだ。

絵本の印税の分配でモメて…

《元貴乃花、絵本作家宣言》と大きな話題になったのは'19年3月。特番『ザ・発言X~勝負の1日』(日本テレビ系)に出演した貴乃花が、人生の“次なる挑戦”を尋ねられると「絵本作家です」と自ら切り出したのだ。

「“子ども向けの本を出してみたい”というのが貴乃花さんの長年の夢だったんです。それを聞きつけたウチのスタッフが“作家デビューを全面的にお手伝いします”と番組を作ったんです。ストーリーを貴乃花さんが作って、それに鉄拳さんが絵をつけて。プロの絵本作家さんもアドバイザーとして入っています」(日本テレビ関係者)

 タイトルは『光のテーブル とっても大切なカエルのおはなし』。特番放送直後に日本テレビの公式サイトでも公開され、あとは印刷するだけで、すぐにでも書店に並びそうな勢いだった。ところが、あれから2年近くがたとうとしているが一向に続報がない。

「もちろん、すぐに出版に向けて動きだしたんですが、ちょっとこじれちゃって……」(同・日本テレビ関係者)

 もめた原因は絵本のギャラ──印税の分配だった。

貴乃花さんサイドが“印税は最低8%欲しい”と譲らなかったんです。鉄拳さんからも“絵を描いたのは僕”と当然の主張がきて。アドバイザーにも払わないといけないし、積み上げていったら、印税が20%近くにも膨らんじゃって。ウチも商売だからもらえるものはもらいたいし」(同・日本テレビ関係者)

 絵本に限らず、本を出版する際、作者側に支払われる印税は“定価の10%”が業界の相場であり、上限ともされている。20%はその倍!

「最初は乗り気だった出版社さんも“それじゃあビジネスにならない”と、どこも手を引いちゃったんですよ」(前出・日本テレビ関係者)