目次
Page 1
ー 「金本監督の藤浪晒し投げを思い出した」

 

 4月12日、読売ジャイアンツのエース・戸郷翔征の二軍行きが決定した。戸郷は前日先発し、3回1/3を10安打、自己ワーストの10失点(自責9)で“KO”されていた。

「金本監督の藤浪晒し投げを思い出した」

 この試合では、X(旧ツイッター)で「晒し投げ」がスポーツ部門でトレンド入りするほど、戸郷の降板のタイミングがファンの間で物議を醸してした。

 晒し投げとはピッチャーが大量失点して“サンドバッグ状態”になっているにもかかわらず、監督が交代させずに投げさせ続ける状況のこと。

《阿部監督、戸郷に晒し投げさせるとかやばいだろ》
《阿部は戸郷を晒し投げさせて2軍に降格させる口実がほしかったとしか考えられない》

 といった阿部慎之助監督を責める声が散見されたが、それ以上に多かったのが以下のような投稿だった。

《今回の戸郷は晒し投げでもなんでもない。藤浪晋太郎の161球事件を知らないのか。あれが本物の晒し投げだよ》
《戸郷見てたら金本監督の藤浪晒し投げ思い出したわ》

 2016年7月8日の広島戦で、8回8失点と大炎上しながら161球を投じ続けた藤浪晋太郎(現マリナーズ傘下3A)と当時の金本監督を“晒し投げ”の例に出すポストが多数見られたのだ。

藤浪投手があの試合で投げたのは8回161球で、戸郷投手は4回106球。だいぶ差があるので、藤浪投手のときと比べたら戸郷投手はまだまだ晒し投げとまでは言えないというファンの声がありました。ただ、どちらも監督が試合後に『(ピッチャーに)責任を持ってほしかった』と言ったので、晒し投げと感じたファンも多かったのだと思います。

 選手に責任を感じさせる方法は他にもありますし、ピッチャー交代のタイミングはあったので疑問が残る采配だったことは間違いありません」(スポーツ紙記者、以下同)

 戸郷は、WBCやプレミア12の日本代表に選ばれるほどの投手。メジャー志向も強いことで知られているが、早いうちのメジャー行きはあるのだろうか。

「戸郷選手が今オフにメジャーへ移籍する可能性は低いでしょう。巨人は主砲の岡本和真選手もメジャー行きを公言していて、今年のオフにポスティングシステムで移籍をする可能性が大きいです。さすがに岡本選手と戸郷選手の二人を一緒のタイミングでメジャーに行かせることはないのでは。戸郷選手が来年に開催されるWBCで活躍したら、来年のオフにメジャーに行くかもしれませんね」

 メジャーは日本よりもピッチャーの球数に気を使うので、“晒し投げ”することはほぼないだろう。今回不甲斐ない投球で二軍落ちとなったが、念願のメジャーに行くためにも不調を直して戻ってきてほしい。