人気ティックトッカーはいじめを捏造され、炎上
正しく安全にTikTokを使うにはどうすればいいのか。TikTokのフォロワー数が100万人を超える人気ティックトッカーの渡辺リサさん(18)が自らの体験を明かす。
「私もDMで“学校ここでしょ”“ここに住んでるでしょ”といったメッセージを受け取ったことがあります。今は個人情報を特定されないように、自宅の中で撮影をしたりなど気をつけるようにしています」
トラブルに巻き込まれたこともあるようで、
「私があたかも人をいじめているかのようなSNSの投稿を捏造(ねつぞう)されて炎上したことがあります。そのときは家族に相談しました」
しかし、いざトラブルに巻き込まれた子どもが親に相談するのは勇気がいることだ。
「子どもは怒られたり、自分のやっていることを否定されたりするのを怖がるものです。
TikTokも、親が普段から一緒に楽しむことができたら、何かあったときに相談してみようかという気になると思います」(渡辺さん)
前出の尾花さんも、こう続ける(以下、尾花さん)。
「親がトラブルにどう気づいてあげるか。普段から、“何かあったらパパには言わないから、ママにだけ話して”といったふうに、家族に1人だけでも相談できるようにしてあげることが大切です」
親は安全な環境を整えて、見守りを
子どもを守るため保護者がやるべきことについては、
「TikTokにはペアレンタルコントロールという機能があり、子どものアカウントと親のアカウントをひもづけて管理することができます。
子どもの使用時間の制限や、不適切なコンテンツ表示の制限、DMやコメント書き込みの範囲を制限して見知らぬ人との接触を防ぐことができます。思春期になると親がどうこう言えなくなるので、代わりに見守ってくれる機能を利用してほしいです」
この機能はアプリの設定画面から簡単に登録することができ、犯罪に巻き込まれるリスクは大きく減少する。
そのほかにも、
「子どもは賢いので、おじいちゃん、おばあちゃんのところに行って制限のないスマホを使わせてくれるよう頼んだりします。各携帯電話会社に“あんしんフィルター”というサービスがあり、問い合わせれば危険な機能を制限できます。
“大事なものだから、ちゃんと設定してからね”と言って、安全な環境を整えてから貸すようにしましょう」
設定が難しい場合は、親が代わりにやってあげるなどして、確実に対策することが必要だという。
「最後の砦(とりで)は保護者。手間を惜しまずに設定してほしい。犯罪に巻き込まれてからでは、悔やんでも悔やみきれません」
子どもはTikTokを自己表現の場として楽しんでおり、頭ごなしに否定してはならない。渡辺さんが指摘したように、家族でコミュニケーションしながら安全を守ってあげる努力が必要だろう。
※トラブルに巻き込まれたときの問い合わせ先
■インターネット違法・有害情報相談センター(総務省支援事業)
自分の写真を無断で転載されて削除したいとき、個人情報を無断で公開されたとき、誹謗中傷を書き込まれたときなどに相談ができる。(https://ihaho.jp/)
■各地域の警察本部WEBサイト。ネットのトラブルに関する相談ができる。