YouTubeには時折、息子さんが映りこむことも。可愛らしい声でママを呼ぶ声も入る。

「それも私の日常の一部なので。そのままでいいかな、と。子どもは、ほんと可愛いですね。本当に、大切な存在です。毎日、朝ごはんを食べさせて、託児施設に預けに行って、迎えに行って夕ごはんを食べさせて、お風呂に入れて、遊んで、寝かしつけて……、育児はそれなりに大変なんですけど、息子と過ごしていると、こんなものか、って思えてしまうんです

 芸能界には入ってほしくないし、危ないから乗馬もさせたくない。

「でも、人間的にしっかりしそうだから、坂上忍さんの学校(坂上がプロデュースする子役のレッスンスクール)には、通わせたいなと思ったりもします。乗馬も、ポニーなら乗せてもいいかな、と。最近、表参道で息子をベビーカーに乗せて歩いていたら“赤ちゃんモデルになりませんか”って、スカウトされたんですよ。とってもうれしかったですね」

 母となったことで、“家族”に対しての思いも変わってきたようだ。

「どこの家族とも同じように、うちもいろいろありますよ。でも、いろいろサポートしてくれてきたので感謝はしています。特にお母さん。忙しいときは、だいたい母に息子をみてもらうんですが、本当に可愛がってくれています。息子の洋服を買ってくると、着せる前に加工をしたりしていますね。私よりもおばあちゃんのところへ行ってしまうことも多いです。しかたないですけどね」

 息子と過ごすときは、自身のDVDを見せてあげると喜ぶ、という。

よく寝る前に見せるんですけど、音や歌より、キラキラとした照明が楽しいみたいなんです。とっても喜びますね。映っているのが私なのかは、まだわかってないんじゃないかな、と思うんですけど。息子には、歌手にはなってほしくないかな、と。でも、この先どう言うかわからないですけどね」

出産後の方が歌声が出るように

 母になったことは、自身にとっていいことばかりだと語る。

本当に息子が可愛くて。息子のためならなんでもしてあげたいです。あと、出産してからのほうが歌声が出るようになった気がします。特になにもしていないんですけどね。のどを潤わせるにはウーロン茶などより、油分が含まれた液体を取ったほうがいいとは思います。昔は万全の注意を払っていて、のどの消毒液とかいつも使っていたのに、急性咽頭炎になったりしてましたからね。仕事が忙しすぎたのもあると思うんですけど」

 実際、華原ののびやかな歌声に癒されてきた人は多いことだろう。この日は配信ライブのリハーサルも行われ、スタジオ内では誰もが口ずさめる華原の曲が続いた。

私にとって、歌うことは生きていく道。今まで何度もダメになったりよくなったりを繰り返してきましたが、落ち着くたびに、私の生きる道は歌うことなんだ、それしかできないって気づくんです

 今回の配信ライブを企画、サポートするライブ配信サイト『マホキャスト』代表のチョ・ユンサンさんはこう語る。

「マホキャストは、素晴らしいアーティストのライブを、アーティストたちの負担を減らし意向を十分に汲(く)み取りながら、従来のファンはもちろん、国内ひいては世界中に届けたいという思いで運営しています。華原朋美さんは日本を代表するアーティストのひとりです。そんな彼女の歌声を、待っている人たちや彼女の魅力をまだ知らない人たちに届けられることは、とても光栄です」