甘酒+おでんの相乗効果
●甘酒の栄養を手軽にとれる
甘酒には脳の大切なエネルギー源であるブドウ糖をはじめ、腸内環境を改善する食物繊維やオリゴ糖、身体を元気にするビタミンB群や体内で合成できない必須アミノ酸がすべて含まれている。“飲みもの”のイメージが強い甘酒を、調味料として使うことで“食べもの”として摂取できる。
〈甘酒の健康効果〉
・便秘解消
・免疫力アップ
・冷え解消
・アレルギー改善
・疲労回復
・美肌
・ダイエット
●1度にいろいろな食材をとれる
現代人の多くが、ビタミン、ミネラル、タンパク質不足。おでんなら野菜や肉など、栄養バランスのよい食材をまとめて煮るだけで簡単。例えば、干ししいたけでビタミンD、昆布でミネラル、高野豆腐でタンパク質がとれる。
●塩分控えめでも味が決まる
塩分のとりすぎは、高血圧や脳卒中、心臓病などさまざまな病気の原因になる。通常よりしょうゆの量を控えても、甘酒のやさしい甘さやコク、うまみがつゆに加わると満足度の高い味わいに。減塩しながらおいしさをキープできる。
高温で煮立てると効果激減!
甘酒の発酵に最適な温度は60度前後で、高温の状態が続くと菌が死活してしまう。腸への作用を期待するなら、アツアツ状態のおでんに入れるのはNG。
「おでん鍋が、軽くあたたまったタイミングで入れましょう。お皿におでんを取り分けてから、スプーン1杯程度の甘酒をかけてもかまいません」
またおでんを煮る際に、グラグラと煮立てるのも禁物。
「高温で調理すると、タンパク質と糖が結びつくことでできるAGE(終末糖化産物)の生成を促進。これは体内に入ると老化の元凶になります。材料を入れた鍋が沸いたら火を止めて毛布でくるみ、余熱で具材に火を通しましょう」
圧力鍋の場合は、具材を入れたら軽くふたをのせて火にかけ、沸いてきたら火を止めて、ふたをしっかり閉めておけばOK。
【効果的な食べ方Q&A】
Q)どんな甘酒でもいい?
A)使うのは、米麹と米が原料の麹甘酒。酒かす甘酒は砂糖で甘みをつけるが、麹甘酒は発酵による自然な甘さで栄養価も高い。
「甘酒を作るとき、米を玄米にするのもおすすめです。さらにビタミン、ミネラル、マグネシウム、食物繊維、酵素がとれて、抗肥満、抗糖尿病効果も期待できます」
Q)コンビニおでんでもいい?
A)大根、こんにゃく、卵、昆布などシンプルなおでん種はOK。逆に、加工品や練りものは、塩分と添加物が気になるのでNG。つゆも残して減塩すること。
Q)甘酒の適量は?
A)1度の食事でとるなら、おでんにかける甘酒は大さじ4杯くらいまで。健康にいいとはいえ、甘酒も糖分。たくさん食べるほど効果が上がるものではないので、食べすぎは禁物。