dカードは年会費無料で1%という高い還元率がメリットのクレジットカードです。d払いと合わせて利用すればおトクなキャンペーンが目白押しで、ポイント2重取りも可能です。また、dカードのゴールドカードである、『dカードGOLD』はNTTドコモ利用料金の10%のdポイントが還元されるので、ドコモユーザーに人気を博しています。
dカードには『dカードケータイ補償』というサービスがあり、一般のdカードは1万円、dカードGOLDは10万円まで補償されます。
一般のdカードについては、おまけ程度に過ぎませんが、dカードGOLDの「最高10万円」補償は目玉特典のひとつなのです。
この記事では主にdカードGOLDの『dカードケータイ補償』(以下、『dカードGOLDケータイ補償』と呼びます)の内容、利点・欠点、ドコモが提供している有料の携帯電話補償サービス(以下、『ケータイ補償サービス』と呼びます)との違い・比較について解説します。
dカードGOLDケータイ補償は最大10万円と充実しているのがメリット
dカードGOLDケータイ補償は、ドコモの顧客管理システムにより購入の履歴が確認できるスマホが購入から3年以内に、偶然の事故により紛失・盗難または修理不能(水濡れ・全損等)となってしまった場合に、補償が受けられる特典です。新たに同一機種・同一カラーの携帯電話端末をドコモショップ等で、契約中のdカードGOLDを利用して購入した場合に購入費用が補償されます(補償のために所定の審査もあり)。
補償の最大額が10万円と手厚いのが特徴です。
iPhoneやAndroidスマホのハイスペックモデルは価格が10万円を超えている例もありますが、多くのスマホではフルに補償されます。
また、10万円を超えるスマートフォンについても、自己負担は10万円超の部分だけになります。例えば11万円なら必要な負担は1万円だけです。
10万円を超えた分は自費が必要となりますが、iPhoneであれば、iPhone 12 Pro Maxなど一部のハイスペックな端末を除けば10万円未満なので、かなりカバーできます。
XperiaやGalaxyのフラッグシップモデルなどの場合、10万円超の部分は自己負担が生じる点に注意が必要です。
修理補償がないのがデメリット
ドコモの有料『ケータイ補償サービス』には修理補償がありますが、dカードGOLDケータイ補償には修理補償がありません。
スマホの画面のヒビ割れ、ちょっとした故障は交換の対象とはならないので、dカードGOLDケータイ補償ではカバーされません。
画面割れなどの軽微な故障・破損については、通常どおりの修理費用が必要となります。紛失・盗難または修理不能など、新しいスマホの購入を伴う事態でないと補償されないのです。
ただし、軽微な破損事故というのは修理費用そのものが少額です。したがって、有料の補償は外してdカードGOLDの全損補償のみで割り切るというのも選択肢となります。
dカードGOLDケータイ補償の補償期間は3年
dカードGOLDケータイ補償は、無期限に携帯電話の全損が補償されるわけではありません。電話機の購入から3年という有効期限があります。
したがって、3年を超えて1台のスマホを長く使いたい方にとっては、期間が足りなくなってしまうので不向きなサービスです。
ただし、長期間使っているとバッテリー持ちも悪くなってくるので、3年に1度くらいはスマホを機種変更する方が多いでしょう。そのような方にとっては無関係のデメリットです。
dカードGOLDケータイ補償とドコモの有料ケータイ補償サービスの違いを比較
ドコモでは有料で『ケータイ補償サービス』を契約できます。加入している限り毎月料金がかかるので、定期的に故障しないと元が取れないのがデメリットです。また、自己負担も生じます。
他方、ちょっとしたヒビ割れなど軽微な損害時も保険金が出るので、幅広いシーンで役立つのがメリットです。
ドコモの『ケータイ補償サービス』と、dカードGOLDケータイ補償の相違点を比較すると下表のとおりです。
内容/補償 | ケータイ補償サービス | dカードGOLDケータイ補償 |
---|---|---|
利用料金 | 月額330円~1,000円 | dカードGOLDの無料付帯特典 ※カード本体に年会費が発生 (年会費:10,000円 家族カード:1枚目無料、2枚目以降1,000円) |
有効期限 | 契約期間中ずっと | 端末購入から3年間 |
修理対応(ガラス割れ・破損・故障) | 負担金は最大5,000円 | - |
交換対応(水没・全損粉失・盗難) | 負担金最大11,000円(1年に2回まで) | 最大100,000円分補償(1年に1回まで) |
ドコモの有料『ケータイ補償サービス』は、dカードGOLDケータイ補償が未対応の「修理」に対応しているのが最大のメリットです。
どっちも全損の交換に対応していますが、自己負担の金額・補償限度回数には違いがあります。
ドコモの有料『ケータイ補償サービス』の特徴は以下のとおりです。
・月額料金が必要
・修理、交換時は自己負担金が必要
・画面割れなど軽微な修理にも幅広く対応
・水没、紛失、盗難、全損時は交換可能
・修理時の修理費サポート
ドコモの有料『ケータイ補償サービス』は月額料金が発生し、スマホごとに必要な金額を毎月支払わなければなりません。また、交換サービスを利用する際には、スマホごとに定められている負担金を支払う必要があります。
他方、コネクタの破損、画面ヒビ割れなどちょっとした故障のときにも補償されるのが大きなメリットです。
ただし、携帯電話機の発売から数年が経過すると修理受付は終了するので、以降は『ケータイ補償サービス』でも修理を受けられなくなります。
以上を総合考慮すると、ライフスタイル別のおすすめアクションは以下のとおりです。
・dカードGOLDケータイ補償がおすすめの方:軽微な修理は不要という方(全損時の交換のみでOK)
・ドコモの有料『ケータイ補償サービス』がおすすめの方:1台のスマホをできるだけ長く使いたい方、軽微な修理も補償してほしい
保険はできる限りカットして身軽にするという観点では、dカードGOLDケータイ補償でよしと割り切るのも選択肢の一つです。他方、トータルではマイナスという可能性が高くてもとにかく破損時の補償を重視する場合は、有料の『ケータイ補償サービス』が選択肢となります。
以下ではdカードGOLDケータイ補償の内容、具体的な使い方を掘り下げて解説します。
補償の条件と対象スマホ
dカードGOLDケータイ補償の適用条件は、シンプルで簡単です。複雑な条件はないのでご安心ください。
・dカードGOLDにdアカウントを紐づけ
・dカードGOLDに紐づけたdアカウントで契約した回線のスマホ
・購入から3年以内に、偶然の事故により紛失・盗難または修理不能(水濡れ・全損等)となった場合
・dカードGOLDでドコモショップなどで新しいスマホ代金を決済すること
・新しいスマホは同一機種、同一カラーであること
dカードGOLDケータイ補償を利用する際には、前提条件としてdカードGOLDとドコモのdアカウント・電話番号を紐づける必要があります。
また、新しいスマホは、dカードGOLDによってドコモショップ(またはドコモが別途指定する故障修理受付が可能な販売店舗)で同一機種、同一カラーを購入することが条件です(同一機種、同一カラーの携帯電話端末がない場合はドコモ指定の端末)。
つまり、ドコモショップで購入した場合でも料金は他のクレジットカードで支払っていた場合は対象にならない点に注意が必要です。
また、購入後3年(一般カードのdカードは1年)を過ぎてしまったケータイは補償の対象外となります。
dカードGOLDケータイ補償を利用する方法
dカードGOLDと紐づいているスマートフォンが故障した場合、申請して手続きする必要があります。黙っていたら補償が出ません。
紛失・盗難、修理不能な事故が発生した日から起算して、60日以内に補償の申告を行う必要があります。
1日でも遅れると補償対象になりません。ここは厳格になっており、情状酌量はないので、事故が起きたら忘れないうちにすぐに申告するのがおすすめです。
水没・全損など、スマホが修理不能な状態である場合は、スマホをドコモショップ(iPhoneの場合はApple Store等)に持っていき、修理不能の判定がくだされたらケータイ補償が適用されます。
その他、状況により、別途以下のお手続き、お届けが必要です。
【紛失・盗難の場合】
・ご利用携帯電話番号のご利用中断お手続き
・dカード、dカードGOLDのご利用中断お手続き
・警察署へのお届け(遺失届、盗難届)
【火災による焼失の場合】
・消防署等公的機関へのお届け(罹災届)
なお、故障したスマホはドコモショップで回収されます。思い出が詰まっているから壊れたスマホも手元に置いておきたいという場合でも、保険金と引き換えにスマホは渡す必要があります。
続いてドコモショップ(またはドコモが別途指定する故障修理受付が可能な販売店舗)で新しいスマホをdカードGOLD決済で購入すれば、購入代金がカバーされます。
基本的には、同一機種・同一カラーのスマホへの交換となりますが、在庫状況によっては、ドコモが指定した別の機種になるケースもあります。
別の端末になる場合でも、契約者が不利にならないよう納得行く選択肢が提供されることが大多数なので、そこはご安心ください。
新しいスマホを購入した後は、dカードGOLDケータイ補償の申請書が送られてくるので、必要事項を記入して、必要な書類を添付して返送する必要があります。
面倒だからといって送付しないと損害が補償されません。書類は補償の審査に用いられるので、誤りがないように作成しましょう。
書類内容の審査が終了して補償の対象となれば、dカードGOLDの請求金額(支払金額)から補償金額分がマイナスされます。ユーザー側が補償を確認したら、手続きは完了です。
なお、dカードGOLDの請求金額が補償金額より小さい場合、差額を引き落とし口座に振り込んでくれます。
dカードGOLDケータイ補償の注意点
dカードGOLDケータイ補償には、いくつか注意点が存在しています。とはいえ面倒な留意事項ではなく、簡単でシンプルです。事前に確認しておきましょう。
利用可能なのは1年に1回
dカードGOLDケータイ補償を使えるのは、1年に1回が限度となっています。前回の利用から1年以上経過している場合のみ利用可能です。
1年間に2回以上全損となる可能性は著しく低いですが、万が一そうなった場合は補償の対象外となります。
前回の利用から1年経過する前に再び事故が発生した場合は、自腹で購入する必要があります。ただし、ドコモの有料『ケータイ補償サービス』やAppleCareを契約している場合は、そちらで対応できます。
新しいスマホの購入月と補償月がずれる可能性あり
dカードGOLDケータイ補償の審査には時間がかかるので、新しいスマートフォン代金が引き落とされる月と、実際に補償が適用される月が同じ月にならないケースもあります。
この場合に当てはまった場合は、新しい機種代金を一時的に支払って、翌月以降にdカードからの補償金額が戻ってくる流れとなります。
まとめ
dカード、dカード GOLDには、『dカードケータイ補償』というサービスが付帯しています。
NTTドコモが提供している『ケータイ補償サービス』と比較すると、一長一短がありますが、dカードGOLD会員なら追加のコストなく補償を受けられるのは大きなメリットです。
しっかり比較検討して、自分の使い方に合っているものを選びましょう。もちろん両方使うのもアリですよ!
dカード GOLDのケータイ補償がおすすめの方:スマホの紛失や水没などの事故に備えたいという方
ドコモの有料『ケータイ補償サービス』がおすすめの方:1台のスマホをできるだけ長く使いたい(3年超)、軽微な修理も対応してほしい、毎月保険金額を支払っても構わないという方
dカードGOLDケータイ補償は基本的に同一機種・同一カラーの新しいスマホ購入費用が10万円まで補償されます。同一機種がない場合は、別のスマートフォンから選択可能です。
なんと言ってもdカードGOLDを持っているだけで適用されるので、別途月額料金が発生しないのが大きな魅力となっています。
修理補償は不要で月額の固定費を抑えたいと考えている方には、dカードGOLDケータイ補償はおすすめのクレジットカード付帯特典です。
dカードGOLDケータイ補償は本会員だけではなく、家族カードを持っている家族会員も対象となっています。したがって、家族でドコモのスマートフォンを利用している場合は、家族カードへの加入がオススメです。
dカードGOLDはケータイ補償以外にも、ドコモ利用料金10%ポイント還元、年会費が戻ってくる年間利用ボーナスなど大きなメリットが満載です。
おトクな入会キャンペーンも開催されており、対象のdポイントをゲットできます。初年度の年会費を超えるポイントも獲得できるため、まだ保有していない方はこの機会にぜひ申し込んでみてはいかがでしょうか。