俳優と映画監督の衝突も
そんな芸能界で、敵に回したくない存在が松本人志。それを実感させたのが、格闘家・角田信朗のブログ騒動だ。
これは'17年、角田が松本との行き違いについてブログで言及したことが発端。しかし、背景にはかつて、ダウンタウンの番組への出演を角田がドタキャンしたという事実があり、松本は『ワイドナショー』(フジテレビ系)でその経緯を説明した。
さらには「8年後にブログでっていうのはルール違反なんじゃないかなあ」と指摘。
「これ(この番組)を見て(また)ブログでっていうのも正直、僕はちょっともう……。これはもう会社通してやってほしいなと思うかなぁ」
と要請したのだ。にもかかわらず、角田は謝罪もブログで行った。これが松本ファンに批判されたことでますます落ち込み、半年以上、活動を休止。心のマッチョぶりでは、松本の比ではなかったようだ。
ほかに、映画監督と役者の衝突というのもある。通常、監督のほうが権力を持つが、それに負けていない役者もいるのだ。
'07年には、石原慎太郎が製作総指揮をとった『俺は、君のためにこそ死ににいく』について評論家でもある映画監督・井筒和幸が「戦争の美化」だと批判。主演俳優の窪塚洋介が「この映画を見て戦争賛美だというやつはアホだと思う」と反論した。
また、織田裕二は'93年の主演映画『卒業旅行 ニホンから来ました』で監督の金子修介と真っ向から対立。公開と同時に、暴露的な内容の手記を書かれてしまう。そこには、ピンク・レディーの『ペッパー警部』を歌う場面について、
「女の歌だから歌いたくない」
とゴネたり、スタッフを交代させたりという横暴ぶりが綴られていた。
その後、柳葉敏郎やものまね芸人・山本高広との不仲も報じられた織田。事件は会議室ではなく現場、いや、自分の人生でも起きていた──!?