「デジタル終活」やっていないと、遺族は こんなに 困る!
【困】アドレス帳が見られず、葬儀の連絡ができない
【悲】思い出の写真が見られない
【損】ネット銀行やネット証券の存在に気づかない
【損】スマホやサブスクコンテンツなど、契約料金がとられ続ける
【困】“○○ペイ”の残高に気づけない
【損】FXなどが負の遺産になることも
【損】さまざまなアプリが課金され続けてしまう
【損】クラウドサービスや動画配信サービスなどの使用料が引き落とされ続ける
デジタル遺品にまつわる「失敗リアルエピソード」
夫との思い出がすべて消えてしまった(M・Kさん 70代)
長年連れ添った夫が不慮の事故で亡くなってしまったKさん。「亡くなる直前までの元気な様子の写真がスマホに残されていると思ったのですが、ロックがかかっていて……。思いつく限りの数字を入力したんです」。数回入力を失敗すると、パスワード入力画面が出なくなり「こんにちは」と表示された画面に。知人に相談し、初期化されてしまったことを知り、無知だった自分を悔やんでいるという。
遺産相続1500万円に関するデータを復旧(K・Sさん 50代)
「母が亡くなる前、私に“財産1500万円のうち、500万円を相続させる”という発言を動画で撮影していた」というSさん。ところが、母の死後、スマホが破損し、データが取り出せない状態に。「それがないと自分の遺産が減ってしまう。相続の裁判で証拠にしたい」と専門会社にデータ復旧を依頼。数十万円の費用がかかったが、無事に映像の復元に成功。遺産も相続できた。
故人のFXの含み損を支払うなんて…… (W・Aさん 40代)
夫が突然死をしてしまったAさん。「どのような投資をしているか一切知らなかったのですが、突然、証券会社から支払い請求がきてびっくりして」。生前にFXの取引をしていて、マイナスが大きく膨らみ、追加証拠金が発生してしまったのだ。「大切な遺産からなんとか捻出して対応しました」
身内の死後に知りたくなかった事実が……(A・Kさん 50代)
独身であった兄が亡くなり遺品を片づけることになったKさん。「パスワードはメモがあったのですんなり解除できたのですが、データに残っていた写真などを見ると、兄の生前の趣味が特殊で。勝手に見てしまってよかったのだろうかという葛藤と、知りたくなかったという思いが今もあります」
伊勢田篤史さん
弁護士・公認会計士。日本デジタル終活協会代表理事。「相続で苦しめられる人を0にしたい」という思いを胸に、「終活弁護士」として、争族対策に特化したサービスを提供している。