Aさん「3万円を10回返してくれただけ」
2008年に作成された公正証書には、赤堀容疑者には「340万5000円」の債務があると記されている。
連帯保証人には元夫や赤堀容疑者の兄や姉の名前が並んでいる。
「そのうち3万円を10回くらい返してくれただけで、以降はほとんど返してくれないんです。
電話で支払いを要求すると、赤堀は“弁護士を入れるから”が常套句で、逃げてしまう。はるばる何十キロも車を運転して、何度も日田まで行ったけど……」
公正証書には、利子や遅延損害金も定められていて、30万円程度の返済では、現在の債務額は莫大なものになる。
Aさんは、こうも訴える。
「私は多いほうだと思うけど赤堀は、ほかにも小口を含めいろいろな人に借りている分が500万円はあると思う」
単純計算すれば碇容疑者の分も含めると、総額で2000万円以上の金を借りたままの状態で、返済は絶望的……。前夫と結婚後は仕事もせず、ブランドものを買いあさっていたという赤堀容疑者。
この夫と離婚後は、現在の夫と一緒になり、篠栗町で暮らすようになったが、今度は碇容疑者をターゲットにして“洗脳”“たかり”“詐取”を続けていたことになる。
現在も日田に住んでいる容疑者の父親に話を聞くと──。
「そげな金はいっさい借りとらんし、知らん。誰が言いよっとか? 信用でけんよ。
その債務者や保証人に、オレの名前があっとか? なかなら、オレは関係なか。ウソじゃなかか!」
と証書には確かに父親の名前はないが、何度も借金を頼んでいるAさんを知らないはずはない。
この父親は一部報道で今回の事件について、
「あんなことをしたとは信じられない」「もしやっているとしたら、罪を償ってほしい」
とも答えていたが、Aさんはこう怒りを爆発させる。
「マトモな親ヅラして、何を言ってんのと思った。あんたがやってきたことを、幼いころから見ていた娘がまねてやってるだけのことでしょう!」
きちんと働かず人の金をだまし取り、踏み倒したうえに幼い子どもを死に至らしめた赤堀容疑者の罪は重い。