かつて世間の注目を集めた有名人に「あのとき、何を思っていたか?」を語ってもらうインタビュー連載。当事者だから見えた景色、聞こえた声、そして当時は言えなかった本音とは? 第24回は、ぽっちゃりキャラがウケ、子役として一世を風靡した内山信二。10歳で月収3000万円を稼ぐも、天狗になり仕事がなくなった彼が復活できた理由とは――。
「子役のときは“お腹すいた”と言うだけでウケていたので、まったく努力をしたことがなかったんです」
7歳のときに『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)の生徒役に選ばれ一躍、人気子役になった内山信二。両親は当初、兄のほうを歌手にしたかったという。
「父があべ静江さんのファンだったので、あべさんに会うために兄を歌手にしようと計画。でも東京の下町で鮮魚店をやっていた両親には芸能界にツテなんかない。そこで僕をエキストラ事務所に所属させて、兄を歌手にさせる人脈を作ろうとしたそうです」
事務所に所属して1年ほどがたったとき、『あっぱれさんま大先生』のオーディションを受けて合格する。
「(明石家)さんまさんもオーディション会場にいたのですが、小さかった僕は存在を知らなかったので“うるさいお兄さんがいるな~”ぐらいにしか思っていなくて(笑)。番組に出ることが決まったあとも、“収録に行ったらテレビ局の食堂でハンバーグを食べさせてあげる”という言葉に釣られて、遊びに行く感覚で参加していましたね」
子役らしかぬ生意気なキャラクターが受けてブレイクしたが、楽屋裏でも「天狗になっていた」と反省する。
「番組に出演して3年ぐらいたつとCMやイベントの仕事なども入るようになり、最高月収で3000万円を稼ぐようになったんです。当時はギャラも手渡しだったので、自分がかなり稼いでいることを知ってしまい、勘違いするようになりましたね」