「以前、質店を経営する善良な老人が、助けた若者が関わった事件に巻き込まれるというエピソードがあったのですけど、師匠(清水アキラ)が被害者として、振り込め詐欺のような現代のお金がらみの犯罪に巻き込まれる話が見たいです(笑)」(美里さん)
たしかに、シリアスとコメディーを使い分ける清水アキラの妙技は見ものだろう。
今回、さまざまな名前が飛び出したが、ファンの思いはひとつだ。今回話を聞いたひとりは、相棒の大切さをこう語る。
「右京さんひとりが“相棒”ではなく、相棒が隣にいてこその右京さんなんです」
杉下右京と相棒が織りなすハーモニーこそが『相棒』最大の魅力なのかもしれない。
原田龍二が語る、『相棒』の魅力
おっちょこちょいで惚れっぽい、“自称・特命係第三の男”こと「陣川公平」を長年演じている原田龍二。陣川刑事といえば、シーズン3の初登場以来、定期的にゲストのメイン回を任される人気者だ。
「単発ドラマが連続ドラマになるのは、かなりレアなケース。旅番組で地方に行ったときは『陣川クン』『助さん』『座敷わらし』のうち、どれかの名前で呼ばれるので、それだけでも相棒の偉大さを感じます。座敷わらしは僕じゃないですけど(笑)」
原田は相棒が長年愛されている理由をこう語る。
「作品のおもしろさはもちろん、スタッフを大切にする(水谷)豊さんが現場のムードを整えてくれています。何より、スタッフ全員が阿吽の呼吸で動いていて一切のムダがない。ほかの現場が悪いのではなく相棒がスゴすぎるんですよね。
いっぽうで、僕は勝手に豊さんを心の師匠と慕っているんですけど、いつも温かく迎えてくださって休憩中はずっとバカ話をしてるんです(笑)。『相棒』のオファーをいただくと豊さんに会えるうれしさと同時に、気が引き締まります。少しご無沙汰していますが、今後もずーっと陣川クンを演じたいですね」