“食”に力を入れる異色のゴルフ場

 シャトレーゼグループのゴルフ場は、現在全国18か所。

「きっかけは、齋藤会長の趣味の延長で、北海道のゴルフ場の買い取りと再生を手がけたことでした」 

 その特徴は、“食”への注力。併設されたレストランのランチメニューは、シャトレーゼのケーキがよりどりみどりのデザートバーがセットになっている。

「年配の男性は、ご自分でスイーツは買わなくても、実は甘いものがお好きな方も多いんです。ですから男女問わず喜ばれています。また、ゴルフ場はビジネスマンなど菓子にあまり馴染みのない方も利用されます。ここでシャトレーゼの味を知った、というお客様もいらっしゃいます

 とは、シャトレーゼ系列の東京国際ゴルフ倶楽部支配人・金子秀樹さん。ゴルフ場ではシャトレーゼのワイナリー直送の樽生ワインも詰め替え販売。また、シャトレーゼのスイーツのほか、レストランオリジナルのスイーツ、お惣菜のテイクアウトにも力を入れており、家族へのお土産需要に応えている。

ゴルフ場としては珍しく、レストランのディナー営業も行っています。ゴルフ場のレストランは広めですから、“密”をさけられる。ふだんなかなか利用されないお客様にもご利用いただいています」(金子さん)

コロナ対策も万全

 レストランの客席には去年の4月からアクリルパネルを導入。支払い時の非接触化を進めるなど、感染症対策にもいち早く反応し、取り組んできた。

 経営には、齋藤会長の信念がにじみ出る。

「会長からは、『従業員に対し、働いて協力していただいていると考えて向き合いなさい』と。『徳を養いなさい』とよく言われます」(金子さん)

 コロナ禍でもアルバイトの雇用は極力守り、感染症対策に取り組んだかいもあって、「密」を避けられるアウトドアスポーツとしてゴルフが注目される今、利用は好調だ。

「ゴルフ場という“場”を使い、食を通してご家族皆さんに楽しんでほしいんです

 と金子さん。老若男女問わず“オールターゲット”にお菓子を届ける場としても、ゴルフ場は妙案なのだ。

【甲斐ヒルズカントリークラブ】
 フラットなコースが特徴。プレー後は、クラブハウス内の天然温泉へ。プレー後の疲れを癒やしてくれる。
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