白のスーツ姿が「バカみたい」で

長谷川 このスーツは隆が選んでくれたんですよ。

渡辺 ふたりでスーツを作りに行って、雅紀さんが白を着たときがいちばん面白かったんですよ。「バカみてえだな」と思って(笑)。

原田 あはは! もはや長谷川さん=白スーツというイメージが定着してますよね。

渡辺 やっぱりライブでいちばんウケるのは、雅紀さんの人間的に“バカ”な部分なので、それを際立たせる衣装を選びました。ネタも雅紀さんのよさをクローズアップしてます。

原田 長谷川さんご本人は、自分の魅力に気づいていたんですか?

長谷川 まったくわからなかったですね! 僕は頭の中でシミュレーションできないタイプなので、まずは隆にアドバイスされたことをやってみるんです。そのアドバイスどおりに動くとライブでウケるので、「これでいいんだ」と実感するという経験を積み重ねて今に至ります。

お互いを認め合う関係

原田 渡辺さんは、演出家でありプロデューサーなんですね。

渡辺 そうかもしれないですね。でも、雅紀さんの人間的にすごいところは、7歳も下の僕のアドバイスをすんなり受け入れてくれるところだと思います。そうでなければ9年間もコンビを続けられなかったと思います。

原田 すごくバランスがいい関係を築いてるんですね。お互いを認め合っている感じがします。僕の場合は、自分で自分をプロデュースしなきゃいけないから、おふたりの話は新鮮です。

長谷川 原田さんはどんなセルフプロデュースをしてるんですか?

原田 僕は昨年50歳になって、長くても20〜30年の命なので「どれだけ楽しく生きられるか」を重視してますね。仕事も工夫して楽しむようにしてます。

渡辺 どんな工夫をしているんですか?

原田 例えば、旅番組で地方に行く場合は、極力ロケ場所に関する知識を入れずに臨みます。温泉ロケなら本番までは入浴予定のお風呂は見ずにいて、本番のときに初めて見るんです。事前にいろいろわかってると、本番でリアクションがわざとらしくなるのがすごく恥ずかしいんですよね。変な汗かいちゃう。