ユーザー数は非公開だが、メインは30代、40代が中心とみられる。
同社の渡部喜正部長にユーザーの様子を聞いた。
「日記やコミュニティに書き込み、交流するなど自分の使い方を見つけ、生活の一部として利用している人が多いです。“やめると交流がなくなっちゃうんだよね”という声もよく聞きます。サービス機能だけでなく、そこでできあがった人間関係を大切にしている人たちがたくさんいるんです。登録者数のピークは過ぎていますが、安定して使い続けていただいていますよ」
また現在はどのSNSにも熱心なユーザーがおり、どれかひとつではなく複数のSNSを目的別に活用するユーザーがほとんど。多様化したことで、SNSの世界は戦国時代から太平の世へ変わった。
リモート飲み会で昔の日記を
さらに、ミクシィとしては1度は飛び出したユーザーとの再会も待ち望む。
「私たちはこの先20年、30年続けていく中で1度は離れたけどまた使ってみたい、という方やシニア層などにも気軽に使ってもらえるよう改良を重ねていきます」
コロナ禍が続く今年にピッタリの楽しみ方も聞いた。
「リモート飲み会でミクシィを見て、昔の日記を読むと盛り上がりますよ。恥ずかしくなることや懐かしいことも書いてあるはずです。みなさんが情報を蓄積してきたからそういう楽しみ方もできるんです」(渡部さん、以下同)
情報がオンタイムで流れるように飛び交う時代。1度立ち止まって今日1日を書き込み、マイミクたちと共有するのもいいかもしれない。
「そうすればまた、将来への楽しみができます」
ミクシィの足あとを追ってきたら、その先にさらに長い道が続いていた。
お話を聞いたのは……ITジャーナリスト ・三上洋さん●専門はインターネットのセキュリティーやネット事件など。ほかにもスマートフォンやネット動画、携帯料金などにも詳しい。番組を制作、配信するほかセミナー講師なども務める