日本人が結果を残せた理由
今回のメダルによって普及が進みそうだ。
「五輪が決まってから国内でも練習ができる施設が増えてきてありがたいんですけど、まだ大会で勝てるための練習ができるようなパークは少ないと思います。スケボーしている人と、していない人が同じスペースを共有できる環境ができればいいなとも思いますね」
ブームの予感の裏で、スケボーには、昔からある“イメージ”がつきまとう。
「街とかで滑ったりするスケーターに対しての偏見が変わってくれればなと思います。どうしてもスケボーのカルチャーとして街で滑りますし、そのカッコよさで始める人もいます。実際、迷惑をかけてしまっていることもあると思いますし、申し訳ないと思うこともあります。俺らがやっていることを全部理解してほしいとも言いません。でも、人気のない場所で“ここなら誰にも迷惑かけないっしょ”って場所で滑っていても、“スケボーしている人は不良”ってイメージで通報されるので、今回の五輪でそんなイメージが少しでも変化してくれたらなと思います」
スケーターにとって恵まれているとは言えない環境でも、今回日本人が結果を残せたのは、どういった理由なのだろうか。
「やっぱ日本人ってまじめで技術が高いんだと思います。
アメリカの選手とかイケイケでガンガン攻める選手もいますけど、大会となると戦略を練ったりとかもありますからね。キチッとしたまじめな性格が結果につながってるんじゃないでしょうか」
そんな彼は、新しい夢に向かって動き出している。
「今は自分の“ビデオパート”を出したくて撮影中です。パートっていうのは、街でのスケートを撮影してまとめて、音楽を乗せて映像として出す、作品みたいなものです。俺も好きなスケーターのビデオを見て、“こんな技やりたい”って練習していましたから。動画作品は勝ち負けがある競技と違って、自分のスタイルとかを自由に表現できるから好きですね」
彼が思う、スケボーの魅力とは。
「やっぱカッコよくて楽しくて自由なところですかね。何十段の階段とかガンガンとんだりもして、ケガする可能性がありますけど、それでも“かっこいい”や“楽しい”が上回っちゃう。そんなところだと思います」
“鬼ヤバ”トークで視聴者を魅了してくれた瀬尻。次は誰もが「地獄かよ!?」と驚く技を見てみたい!