現行法では強制的に辞めさせることができない

 それらはすべて、都民の血税。仕事をしていないのに、そんなことが許されるのだろうか──。

「現行法では、無免許運転が発覚しても強制的に辞めさせることができません。裁判で実刑が確定すれば、公職選挙法の規定により失職することになりますが……」

 無免許運転の刑罰は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となっている。

「実際には前科持ちの場合など、よほどの悪質なケースでない限りは実刑になることはありません。また、地方自治法では議員の発議により問題のある議員を除名する規定もありますが、議員にとって不利な前例を作りたくないようで、都議会は消極的です」(同・政治部記者)

 議会では辞職勧告決議案が可決されているが、法的拘束力はない。

 今月22日にも担当の委員会を欠席しており、都民からは「税金泥棒」との声も上がっている。

平愛理の弟・平慶翔都議、小池百合子東京都知事と写る木下議員(木下都議のツイッター)
平愛理の弟・平慶翔都議、小池百合子東京都知事と写る木下議員(木下都議のツイッター)
【写真】仲よしの河村たかし・名古屋市長が木下都議の応援演説に

 再び9月中旬、自宅を訪れてみたが……。

「最近は夜になっても電気が消えたままで、ほとんど不在にしているようですね」(冒頭の近隣住民)

 確かに夜遅くなっても自宅の電気がつくことはなく、留守にしている様子。

 ポストからは郵便物があふれかえっていた。

 板橋区にある事務所も訪れたが、ドアにはクモの巣がかかるなど、こちらも長らく人の出入りした気配がなかった。

「彼女は夫と離婚しており大学生くらいの娘と2人暮らし。娘は騒動の直後も普通に外を出歩いていましたが、マスコミが連日押し寄せたこともあって、見かけなくなりました。今ごろ、別の場所に“雲隠れ”しているんでしょうね……」(同・住民)

 有権者への説明責任も果たさず、職務放棄している木下都議。このまま4年後の任期満了まで逃げ続けるつもりなのだろうか……。