「いよいよ今週末から、フィギュアスケートのグランプリシリーズが始まります。6つの都市で開催される大会の順位をもとにポイントが付与され、上位6名がグランプリファイナルに出場することができる大会で、10月から12月にかけて行われます。羽生結弦(26)選手は、11月12日から始まる『NHK杯』と、11月26日から始まる『ロシア杯』に出場します」(スポーツ紙記者、以下同)
'22年に冬季オリンピックが開催されるシーズンの本格的な幕開けに、注目が集まっている。
羽生結弦、“最後の夢”のため
「10月22日から始まる第1戦の『スケートアメリカ』は、宇野昌磨選手や坂本花織選手らが出場し、羽生選手は出場しませんが、ライバルであるネイサン・チェン選手は出場します。ネイサン選手は、これが今シーズン初戦です」
羽生にとって、グランプリシリーズは2年ぶりとなる。
「昨年は、新型コロナウイルスの影響を鑑みて欠場しました。気管支ぜんそくの持病があることと、羽生選手が出場すると多くのファンやマスコミが集まって、感染拡大の要因となってしまう可能性があったことが理由です」
昨年に比べれば、感染状況は改善しつつあるとはいえ、世界的な規模で収束したとは言い難い。それでも羽生が今年は出場を決めたのは、事あるごとに口にしてきた“最後の夢”のためだ。
「今の羽生選手には、大会で勝つことよりも“4回転半を試合で決めたい”という強い思いがあるようです。そのチャンスを少しでも増やすために、昨年は欠場したグランプリシリーズに出場することを選んだのです」(フィギュア関係者)
今年7月に出演したアイスショー『ドリーム・オン・アイス』の際に、羽生はこう語っている。
「必ず今季は4回転半を決めるんだという強い意志はあります。しっかりと、その意志を、決意をもって挑みたいなと思っています」
そこで、練習の様子はどうなのか、羽生の練習拠点として知られる『アイスリンク仙台』の運営企業である『加藤商会』の加藤松彦社長に電話をすると、
「オリンピック前のデリケートなことなので……」
としながらも、話を聞かせてくれた。