「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第67回 小林麻耶

 元TBSアナウンサー・小林麻耶は洗脳夫と言われるスピリチュアル整体師の國光吟氏と離婚するのか、しないのか。なんだか世間は騒がしいようですが、そもそも麻耶は本当に洗脳状態にあるんでしょうか。

 確かに、最近の麻耶は、人が変わったかのような振る舞いが続いていました。昨年までコメンテーターを務めていた『グッとラック!』(TBS系)では精神的に不安定な様子を見せていましたし、その後に番組を降板、所属事務所も事実上クビになっています。

『週刊新潮』(2020年11月26日号)によると、同番組のファッション企画の際、麻耶が「降りてきた」とつぶやくと、突然、男のような低い声になって、「こんな服着られるかよ!」「ふざけんな」と怒鳴り始めたと報じられています。夫も夫で、番組の打ち合わせやロケにマネージャーのような形でついてきて、「楽屋やロケ地の運気、方位が悪い」と口をはさむこともあり、麻耶は夫の言うことに従っていたとされています。

洗脳の目的とは何か?

 結婚してから人格が変わってしまったかのように見えること、夫が患部に手をかざして治療するなどの「目に見えない世界」を生業にしていることから、「麻耶が変わってしまったのは、夫が洗脳したからだ」と言われるようになったのでしょう。それでは、洗脳の目的とは何でしょうか?

 芸能界で洗脳されたことを認めていると言えば、歌手・女優の辺見マリが思い浮かびます。『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)で本人が明かしたところによると、マリは拝み屋を自称する女性に洗脳されて5億円しぼりとられた上に、やりたくないのにヘアヌードにまでなったそうです。このケースから考えるのなら、拝み屋の目的は洗脳そのものではなく、相手の財産や収入を吸い上げることと言えるでしょう。

 しかし、麻耶の場合はどうでしょうか。番組を降板し、事務所もクビになってイメージダウンしてしまった。仕事のオファーは騒動前より減ってしまったのではないでしょうか。そうなると、お金は入ってこないわけで、この状態は洗脳しているはずの夫にメリットがあるとは言えないと思うのです。

 もし本当に夫がヤバい人で、麻耶を洗脳して思い通りに動かせるのなら、それこそ脱ぐ仕事のような高収入が見込めるような仕事をバンバン取ってきて、働かせてもおかしくありません。しかし、現実問題そんな様子はない。洗脳とまで言うのは、ちょっと大げさではないでしょうか。

 それなら、どうして麻耶は不安定なのか。これは彼女自身が抱える問題に起因しているように思えてなりません。