会話にいちいち使った金額を挟み込む男性

 きよみさん(仮名、35歳)は、先日お見合いしたあきおさん(仮名、40歳)と交際中です。きよみさんは、あきおさんとお見合いを終えて交際希望を出すときにこんなことを言っていました。

「あきおさんは、自営業でご自身で事業を拡大をしているからか、お話も興味深くてとても面白かったです。年収もしっかりある方ですし、前向きにお付き合いをしていきたいです」

 ところが、交際に入ってみると、きよみさんには気になることが出てきました。

「あきおさんって、会話の中でお金の話をすることがすごく多いんですよ。レストランに入って、メニューを開くじゃないですか。そのときに『店がこんな感じで、ビールが760円ね。この価格帯なら、ま、良心的だな』とか、『この間、クライアントさんを2人招待してフレンチを食べに行ったんだけど、1人1万5000円のコースで、内容がたいしたことなかった。飲みものを入れて6万円近く払ったのに、生きたお金の使い方ではなかったなぁ』とか、会話の中に必ず金額が入るんですよ」

 ただ、デート代は出してくださるし、ケチではない。「これがいくらだった」「あれがいくらだった」といちいち値段を言ってしまうのは、そういう会話をするクセなのでしょう。ご本人はそうした会話を相手が、「いちいち金額を挟み込んで嫌だな」と感じていることに気づいていないはずです。そこで、私はきよみさんに言いました。

「自営業だと、ご自身で仕事のお金を管理なさっているから、どうしても金額に目がいってしまうのではない? ご本人に悪気はないと思うし、ケチケチしていて、お金を出さない男性だと、一緒にいても心が貧しい気持ちになるけれど、払うものは払って、でもその金額を言うのであれば、それくらいは許してあげたらどうですか?」

 私のこの言葉に、きよみさん、「そうですね」と言っていたのですが、それからしばらくして、「やっぱり交際終了にしてください」と連絡を入れてきました。その理由がこうでした。

「交際して2か月になりますが、この間、『きよみちゃんとデートして、もう8万円くらい使ったけど、まあまあな金額かなって思ってるよ』とかいうんですよ。あと、『これまで婚活には、100万円くらい使ってきた』とかって。

 彼に悪気はないのかもしれないけれど、毎回使ったお金の金額を言われると、“またお金の話!”と思ってウンザリしている自分がいるんです。金額を言われて平気な女性もいると思いますが、私は気持ちがよくないので、私と彼は、合わないと思います」

 確かに会話に毎回金額の話が出てきても、それをよしとする女性もいるでしょう。しかし、きよみさんは男性がケチではなくても、お金に執着していると捉えてしまったようです。