出張や旅行で東京に来た際に訪ねる人たちの姿もあった。

「将門公にゆかりのある筑波から出張で来ました。早くコロナが落ち着きますように、とお願いをしてきました」(40代・男性)

 新しい出発に向けて背中を押してもらうために訪れる人もいた。

実は最近、仕事を辞めました。再就職に向けて元気をもらえるようにお願いをしてきました」(49歳・女性)

 暗くなってからも参拝者が途切れることはなかった。不思議な噂がある場所、怖くはないのだろうか。

「工事中に事故が起きたとか祟りとか怖いイメージを持っていました。でも来てみたら全然そんなことなくて。今日は自分の幸せと健康を祈ってきました」(25歳・女性)

大手町のど真ん中にある平将門の首塚。日中、絶えることなく参拝者が訪れていた
大手町のど真ん中にある平将門の首塚。日中、絶えることなく参拝者が訪れていた
【写真】都心のど真ん中にある『日本三大怨霊』平将門の首塚

同時に5つ願う女性

 パワースポットとしてもその力を実感していると明かす人も多く、そのうちの1人の女性に話を聞いた。

「同時に5つくらいお願いをしています。1つ叶ったらそのお礼を伝え、また1つお願い事をお伝えしています。

 ここはほかのパワースポットとは違います。縁結び、縁切り、絶対にダメだと思っていた仕事がうまくいったり、人脈が欲しいと願ったら叶ったり、不可能だと思っていたことが実現しました。

 例えば縁結び。知り合いの女性が恋愛で悩んでおり、相手の男性がこの人でいいか、大丈夫なら1週間で返事をください、とお祈りしました。すると1週間後、連絡がきて、交際することになったのです。

 また、夫の不倫で悩んでいた女性が、夫と愛人との縁が切れるように祈ったらその関係は切れたそうです。仕事で迷っているときはよいほうに導いてくれるんです」

 1回のお願いより、複数回来たほうがいいと言う。

最初は3か月間、毎日通いました。今は無理のない範囲で来ることを伝え、通っています。お願い事は具体的に伝えるといいですよ」(同・女性)