2月4日に開会式が行われ、いよいよ北京五輪が開幕した。
「フィギュアスケートは団体戦からスタートしましたが、羽生結弦選手は出場せず、8日にショートプログラム、10日にフリースケーティングが行われる個人戦にすべてを注ぎます」(スポーツ紙記者)
羽生が団体戦に出場しなかった理由を、元フィギュアスケート選手の渡部絵美さんが分析する。
「3連覇に向けて集中するためだと思います。試合会場の雰囲気や氷に慣れるために、1回でも多く本番のリンクで滑ることはとても重要ですが、羽生選手は冬季五輪出場も3度目のベテラン選手。なので、問題ないと判断したのでしょう」
そして、ついに始まる個人戦の勝負の行方には、世界中からの熱い視線が注がれる。
「北京は、ヨーロッパやアメリカの選手にとっては大きな時差があります。国内で練習していた日本の選手は時差の影響を受けづらく、その点では有利でしょう。日本の男子選手には、表彰台を独占してほしいですし、その可能性は十分あると思います」(渡部さん、以下同)
それほどに、おのおのが仕上がっているのだという。
メダルに期待がかかる日本人選手
フィギュアの日本代表では最年少、18歳の鍵山優真は、初の五輪出場だ。
「父でコーチの正和さんは、1992年のアルベールビル五輪と1994年のリレハンメル五輪の2度、オリンピックに出場経験があるので、それを踏まえたリアルなアドバイスを受けているはず。
初出場だからと意識しすぎず、普段どおりの演技をすれば、輝かしい結果になると思います。特に、4回転ジャンプは無理のない自然な姿勢で跳んでいて、世界的にも評価されています」
宇野昌磨は、団体戦ショートプログラムに挑み、アメリカのネイサン・チェンに次ぐ高得点を記録した。
「今シーズンは非常に安定しています。ステファン・ランビエールコーチが渡航前の検査でコロナ陽性になってしまい団体戦には不在でしたが、連携がよくできていて、ジャンプも好調。プレッシャーがある中でもしっかりまとめてくるでしょう」