所属事務所に聞くと、
「北京五輪に関するメディアの出演依頼はありましたが、浅田がプロデュースする新たなアイスショーの全国開催に向けた準備を、今は最優先で行っているところです。新型コロナの感染状況を見ての判断となりますが、開催は今年初夏ごろのスタートを目指しています。そのため、長期間にわたり拘束されるメディア出演はお断りさせていただいているのです。当然、前事務所やスケート連盟とのトラブルは、いっさいありません」
アイスショーの準備に大忙しだというのだ。
浅田真央が描く次の夢舞台とは
浅田は2018年から自身がプロデュースするアイスショー『浅田真央サンクスツアー』を全国で開催してきた。そこにはこんな願いがあると、前出の高岡社長が明かす。
「サンクスショーは、これまで真央ちゃんを応援してくれた人への感謝や、子どもたちにもフィギュアの魅力を知ってほしいという、彼女の思いからスタートしています。通常のアイスショーはチケット代が1万~3万円しますから、家族みんなで見るのは難しい。そこで1番いい席でも7500円という、安い価格で販売しているのです」
そんな浅田に共鳴し、サポートをしてきたという。
「当社では席の一部を買い取り、小さなお子さんたちを招待させていただき、ショーの後に真央ちゃんがレッスンをしてくれるという企画も行いました。後進の育成にも興味を持たれているようで、すごく楽しそうに指導していましたよ」(高岡社長)
今後も多くの人にフィギュアの魅力を伝えていきたいという思いを持つ浅田だが、“新たなスケートリンクをつくるのが夢”とも語っている。
昨年1月に都内のスケート施設が閉館するなど、練習場となるリンク自体が不足している現状。これでは選手も育たない。浅田は高岡社長にも相談しているようで、
「以前に差し入れを持って練習場にお伺いしたことがあるのですが、時間は夜の10時でした。真央ちゃんですら、深夜でなければリンクが借りられず、練習することも難しい状況。だからこそ、真央ちゃんの夢として“真央リンクをつくりたい”という思いは、雑談の中でお聞きしています」(高岡社長)
今は浅田が思い描く“夢舞台”に、一直線のようだ。