制度は'17年から5年間の限定で設けられ、その期間に悠仁さまが中学と高校に進学される予定だっただけに“皇室特権”や“裏口ルート”とも報じられ、国民から批判の声も少なくない。
今回の進学報道に疑念を拭えない国民も一定数いる中で、宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんは次のような見解を示す。
秋篠宮さまが抱かれた学生時代の“持論”
「皇室は公正であることを重んじていますので、宮内庁や秋篠宮殿下が、受験に関して誤魔化すようなことはあり得ません。ですから、悠仁親王殿下は、提携校制度の基準をクリアして合格されたのでしょう。もし学力が足りなければ、入学後にご本人が苦労するだけです。筑附としては、中学校での成績や今回の学力検査の結果を踏まえて、問題ないと判断したのだと思います」
筑附のモットーは「自主・自立・自由」と掲げられており、「個人の自主性を重んじる」という秋篠宮家の教育方針とも重なることから、悠仁さまとご両親も筑附への進学を固められたのだろう。
「秋篠宮さまは“学習院ありき”というわけではなく“子どもの可能性を伸ばすにはどうしたらいいか”を、いろいろな人に意見を聞きながら模索されます。というのも、秋篠宮家の教育方針は、上皇ご夫妻から殿下が受けたものを踏襲されています。殿下は“私の好きなことをずっとやらせてくれたことに感謝しています”と、おっしゃっていました」(宮内庁OB)
悠仁さまのご意思を尊重されたのは“興味関心がある分野を究めるべき”という、秋篠宮さまが学生時代から抱かれている“持論”が根底にあるようだ。学生時代から交流のある知人が明かす。
「当時、学習院の理系学部の学生が“勉強が大変”と弱音を吐き、宮さまに“単位の取りやすい学部に転部すべきか”と、相談したことがありました。すると宮さまは“楽な学部で簡単に単位を取るよりも、一生懸命に打ち込める興味関心のあるものを見つけたほうがいい。そうでなければ理系のままでいいのでは”とお答えになりました。その学生は殿下のお言葉に納得し、理系学部のままで勉強を続けたのです」
一方で、学習院ではない学校選択にも賛否があるだろう。静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授に、皇族方が学習院に進学されてきた経緯について話を聞いた。