ゴミを減らすことで節約につながった
さらにもうひとつ、節約術の幅を広げているのが「ゼロウェイスト」という、ゴミをゼロにすることを目標とした活動をすることだ。
例えば、ゴミはゴミ袋を使わずに何かのパッケージ袋などにまとめて出す。そうすることでゴミ袋を買う必要がなくなり、ゴミ袋代が浮くようになった。
ほかにも、傷んだバスタオルは台所の手ふきに、さらに傷んだら食器洗い用に……と、最終的に掃除用雑巾になるまで使い切るようにしている。
もともとはゴミを減らしたいと思って始めたことだが、今あるものを使えば新しいものを買う必要がなくなり、結果的に節約につながる。このように、miさんが行う節約術は、自分がしたいことや自分に合うものを探した結果、それが節約になっていた……というパターンばかりだという。
「私自身、向いてないな、合わないなと思ったことはやめてもいいと思っています。そして本当にやりたいことはお金がかかったとしても我慢しない。そうやって無理なく自分に向いているものを選んでいくことが、無理せずこの暮らしを続けていくコツではないでしょうか」
朝から晩まで仕事詰め。もうそんな生活を離れてマイペースに生きていけたら─。現代社会でこそ増えた悩みを持つ人が、miさんのような生活を始めるとするならどうすればいいのだろうか?
「周りの人と比べないことですね。この人は◯万円で生活できてるのになんで自分はできないのか、と自分を責める必要はありません。自分に合った満足できるスタイルは必ず見つかります」
miさん流お金との付き合い方
(1)「値上げ」につられて買いだめはしない
→スーパーやドラッグストアではいつでも「安売り」を行っている。いつも買っている店の価格を定点観測して“本当に安いとき”を見計らって買う。
(2)「使う量」は適正か、常に見直す
→例えば洗濯用洗剤や柔軟剤、トイレットペーパー。なんとなく使っている日用品、消耗品の使用量に目を光らせてみるだけで、年間数千円のコスト減に。
(3)「お給料まであと〇日」とカウントしない
→お給料日を見張っていると、“お金がない”と思う回数が増えてしまう。「今これくらい残っているから、こういう買い物にしておこう」とお金をコントロールする気持ちが精神的なツラさを生む。
(4)「暖房を使わない暮らし」になれる
→暖房を使うと狭い部屋が乾燥して肌やのどの調子が悪くなる。厚着をしてカイロを貼って過ごすくらいでちょうどいい。“使わない”を前提にした暮らしに慣れていくことで、自分の健康や地球にもやさしい生き方に。
(5)“自分の出したゴミ”を数えてみる
→ゴミのカウントはペットボトルからスタートした。「どこに行くにも水筒を持ち歩いているつもりだったのに、1年目は50本も出していてびっくりしました」。ゴミの量をチェックしていると、無意識に何をどれだけ買っているかを見直せる。
(取材/オフィス三銃士)