“アダルトな羽生結弦”を五輪で見られる可能性

「30歳を越えると身体のダメージの回復が遅くなるので、若いときと同じ練習方法では難しいかもしれませんが、それを工夫すれば問題ありません。男性のアスリートで35歳以上の方もたくさんいますから」(村主さん、以下同)

 実際、北京五輪代表の座を小松原美里・小松原尊組と争い、3月21日から行われる世界選手権にアイスダンスで出場する高橋大輔も、現在36歳。

 また、競技を長く続けることには、メリットも。

「出たい」思いに加え「出場選手が最高の演技をしてほしい」とも話す羽生結弦(TEAMJAPAN公式Twitterより)
「出たい」思いに加え「出場選手が最高の演技をしてほしい」とも話す羽生結弦(TEAMJAPAN公式Twitterより)
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「私自身、今は指導や振り付けをやっていますが、33歳まで競技を続けた経験が生きていると思います。'06年のトリノ五輪で4位となった後、成績は下り坂の傾向でしたが、そのときの経験で、選手を育てるいろんなアプローチを学び、身体の使い方の引き出しが増えました。長く競技を続けると、その先のキャリアに生かすことができる面もあると思います」

 そして、村主さんはこんな可能性も指摘する。

「28歳以上が出場できる『国際アダルトフィギュアスケート競技会』という大会があり、年々規模が大きくなってきています。“アダルト”といっても、落ち着いた大人の雰囲気の大会というよりは、かなり本気の世界大会。若い選手と変わらない熱い戦いをしています。

 '30年の札幌五輪のころには、日本でももっとメジャーな大会になっているかもしれませんし、それに羽生選手が出る可能性もあるでしょう。そうなれば、オリンピックで“アダルト”な羽生選手が見られるかもしれません」

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