60代ならではのお金になる資格ランキング

 高村さんおすすめのお金になる資格を紹介。60代ならではの人間力を活かせる資格のうち、収入はおこづかい程度でも取得しやすいものから、ハードルは高いけれどガッツリ稼げるものまで、難易度や需要の高さなどを総合的に判断して順位付けしている。自分に合った資格を賢く選んで、余裕のある老後を送りたい。

【1位】葬祭ディレクター 数万円の資格手当がオイシイ

 厚生労働省認定の民間資格。葬儀に関する相談、会場設営、ご遺体の搬送、通夜と葬式の進行など葬儀に関わる業務全般を行う。葬祭業界で実務経験を積み、葬祭ディレクター技能検査に合格すると取得できる。

 2級は個人葬に関する一般的な知識と技能が問われる。コロナ禍で規模は縮小傾向ではあるものの、葬儀のスタイルは多様化しており、注目される資格だ。

「超高齢化が進む中、葬儀業界は今後もマーケットが広がる業界です。葬儀への参列や親の看取りなどの経験がある人は、遺族や参列者の気持ちに寄り添った対応や丁寧な気遣いができ、強みになると思います」(高村さん)

難易度:★★

試験時期:年1回(9月)

受験資格:葬祭実務経験2年以上(2級)

【2位】公認心理師 高収入間違いなしの国家資格

 日本初の心理職の国家資格として2017年に新設。心の問題を抱えている人にカウンセリングを行って心理状態を分析し、問題を解決できるようアドバイスや指導を行う。資格を取得するには大学・大学院を卒業する必要があるため難易度は高いが、心の問題を抱える人が増加しているいま、企業や学校など、活躍の場は広く期待できる。

「コロナ禍でメンタル不調を抱える人が増え、カウンセラーの仕事の需要は高まっていると感じています。公認心理師の資格を持っていることで仕事の依頼があったり、カウンセリング相手が安心して話してくれたりします」(南さん)

難易度:★★★★★

試験時期:年1回(7月)

受験資格:大学・大学院で指定科目を履修、または大学卒業後2年以上の実務経験がある人(特例措置を除く)

【3位】ツアーコンダクター 日給1万円以上は余裕

旅行会社が企画するツアーや団体旅行に同行し、旅程が予定どおり進むようスケジュールを管理する。交通機関への誘導、観光地の案内、ケガや盗難といった急なトラブルの対処と、幅広い業務を柔軟にこなせる人間力が求められる。

「コロナが落ち着くと、旅行者が一気に増えると予想されるので、先を見越して取得しておくのはアリだと思います。特にシニア向けツアーで、高齢者のペースに合わせて時間配分をしたり、トイレ休憩の回数を増やしたりと、参加者のニーズを考慮したこまやかな気配りができる人材は重宝されると思います」(高村さん)

難易度:★★

試験時期:資格取得に必要な登録研修機関により異なる

受験資格:誰でも可能