目次
Page 1
ー 「あ、志村さんはもういないんだ」

 

「天国のいろいろな神様にイタズラしているんだろうなって」

 志村けんさんが新型コロナウイルスで死去してから2年。多くのバラエティー番組で共演したダチョウ倶楽部上島竜兵さんは、週刊女性のインタビューで志村さんを追悼した。

 そんな上島竜兵さんの死去が、本日11日の早朝に報じられ、誰もが言葉を失っている。

「あ、志村さんはもういないんだ」

 関係者によると11日未明、倒れている上島さんを家族が発見し、東京中野区の自宅から救急搬送されたが、11日午前1時に搬送先の病院で死亡が確認されたという。一部報道では自ら命を絶ったとみられるというが、詳細はまだ公表されていない。

 志村けんさんの追悼インタビューでは、死去から2年が経過するも、まだ「実感はない」と言い、笑を交えながら志村さんを懐かしむも、その目の奥の悲しみは隠しきれていなかった。

「コント収録や舞台の稽古がないスケジュールを見ると、『あ、志村さんはもういないんだ』って思いますね」(上島さん)

志村けんさんの代表作『バカ殿』の常連だったダチョウ倶楽部
志村けんさんの代表作『バカ殿』の常連だったダチョウ倶楽部

 ダチョウ倶楽部上島竜兵、肥後克広、寺門ジモン)は、2002年秋から『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)の正式レギュラーとして登場。さらには、2006年から始まる志村さんが主催し主演を務める舞台演劇『志村魂』の一員として、全公演に出演し続けた。志村コントの名バイプレーヤー。だからこそ、「志村さんがいない=コントがなくなる」と喪失感を隠せないでいた。

 志村さんとはプライベートでも親交が深く、「俺の彼女か」と言われるほど、上島さんは志村さんと行動を共にしていたという。

「僕が学ばせてもらったのは芸というより、酒の飲み方とかクラブの女性との付き合い方(笑)。やりたくもないのに、志村さんの号令でホステスさんと同伴までして。クラブに着くと、『初同伴おめでとうございます』ってママたちから祝福されて、なんなんだよコレ!って」

 と、当時を懐かしんだ。

 志村さん死去後、多くを語らなかった上島さんだが今年1月、ラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』で、有吉が還暦を迎えた上島さんに、

「志村さんが亡くなってもう1年半になりますけども、志村さん寂しくて“竜ちゃん寂しいよ”って天国で呼んでるんじゃないですか?」

 と冗談を言うと、上島さんは苦笑しながら、

「俺は尊敬してるけど、ヤダよ!もし死んだとしても、そういうので死にたくない。呼ばれて死にたくないね」

 と語っていたばかりだった。

 芸能界では渡辺裕之さんが突然死し、衝撃が走る中での上島さんの死去。志村けんさんを“師匠”と仰ぎ、亡くなってもなお尊敬の意を示していた上島さん。「ヤー!」や「聞いてないよォ」「絶対に押すなよ!」などのギャグがもう聞けないーー。

 上島さんのご冥福をお祈りいたします。


【悩みを抱えている方は厚生労働省が紹介している相談窓口をご利用ください】

いのちの電話 0570-783-556(ナビダイヤル)/0120-783-556(フリーダイヤル・無料) こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 #いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク)0120-061-338 よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)0120-279-338