厚底ブーツや『たまごっち』など、平成初期に流行したカルチャー“平成レトロ”が、Z世代('90年代半ば以降生まれ)を中心に話題を集めている。そんなブームもあってか、あの名作映画が配信ドラマで復活するという。
「'92年に公開された本木雅弘さんの主演映画『シコふんじゃった。』が海外資本の動画配信メディアでリメイクされることが決定しました。映画版で描かれた相撲部のその後を描いた作品です。今年2月に主要キャストのオーディションを開催。1か月ほど相撲シーンの稽古を経て、4月から都内のちゃんこ料理店や千葉県内の小学校ですでに撮影が行われています」(制作会社関係者)
本木演じる主人公が卒業に必要な単位と引き換えに、廃部寸前の弱小大学相撲部に入部したことで巻き起こる青春コメディーだ。
「『第16回日本アカデミー賞』では、最優秀作品賞を含めた6部門を受賞。そのほかの映画祭でも、軒並み高い評価を得ました。メガホンを取った周防正行監督自身の手によって、映画公開後には小説版も執筆されました」(映画ライター)
本木雅弘の出演はナシ
周防監督の思い入れは強いようで、今回のリメイク版でも監修を務めている。
「リメイク版は女子の部員が1人……という廃部寸前の相撲部が舞台。就職に有利という理由だけで入部する主人公を葉山奨之さん。唯一の女子相撲の部員であるヒロインは伊原六花さんが演じるそうです。映画版で主人公を演じた本木さんの出演は、残念ながらありません」(芸能プロ関係者)
制作会社のホームぺージを見ると、『学生相撲』を題材にした配信ドラマのエキストラ募集が行われている。
「海外の動画配信サイトは契約がかなり厳しいので、事前に情報漏洩しないよう箝口令が敷かれています。とはいえ、ロケをすればどうしても目撃されてしまいますし、今回はエキストラ募集も行われているので、隠し通すのは難しいでしょう」(前出・制作会社関係者)
しかし、30年の時を経て、配信作品として復活することになったのはなぜなのか?
「動画配信サイトの作品は全世界で配信されるとあり、国外でも人気の題材が求められる傾向にあります。Netflixでも、ピエール瀧さんなどが出演する大相撲の世界を描いた『サンクチュアリ−聖域−』が来年配信されることが決まっています。相撲は世界的に関心が高いものの、題材にした作品はそう多くないので、30年前にヒットした『シコふんじゃった。』に目をつけたのでは」(広告代理店関係者)
リメイク版の制作を担当する会社に、制作が事実かを確認するも、
「現状、お答えできることはありません」
とのことだった。くしくも海外動画配信メディアによる“相撲作品対決”が勃発することになったが……。
「Netflixのほうは競輪界の裏側を描いた映画『ガチ星』が高い評価を得た江口カン監督がメガホンを取り、今回の作品も力士たちの野望などを描いたシリアス系。『シコふんじゃった。』は気軽に見られるコメディー作品なので、視聴者層はそこまでかぶらないと思います」(前出・映画ライター)
来年は世界で“相撲”ブームが巻き起こる!?