そんな『TFT』も今年の11月で立ち上げから3年目となる。今後はどんなアーティストが登場する可能性があるか。

「nobodyknows+に続くような“あのとき盛り上がっていたHIPHOPや誰もが知っている名曲”を歌っている方だったり、“この人出たらすごいよね”と言われるようなキャリアのある方は、見たい人がたくさんいると思うので、いつか出ていただけたら嬉しいですね。まだ出ていただいていないアーティストの皆さんに出てもらえるように、今後どう頑張っていこうか考えています」

 国内アーティストだけではなく……。

「『TFT』は3割くらいが海外視聴なのですが、相乗効果で海外に認知を広めてくれるような、グローバルなアーティストはご出演いただきたいですね。『THE FIRST TAKE INTERNATIONAL』というプレイリストを、ハリー・スタイルズを皮切りに立ち上げました。今後は海外のアーティストにも数組出演していただく予定です」

日本のYouTubeトップ10入り

 この先の展開がますます楽しみだが、人気YouTubeチャンネルとしてどのように進化していくのだろうか。

「YouTubeはコンテンツの消費や入れ替わりが激しいと思うのですが、3年目を目前に日本のYouTubeトップ10に入ったのはすごく大きい出来事でした。でも、オムニバスのチャンネルでのことなので、アーティストのファンの集合体で650万人いるのだと思います。“チャンネル自体のファンってどのくらいいるんだろう”と思うことがあります。YouTubeを見る人たちの中で信用、信頼を得て“音楽といえば『TFT』”“『TFT』にある音楽ってすごくいいよね”と思われるようになっていきたいです」

 そこにある良質な音楽をきっかけに作っていきたいのは“繋がり”だ。

「グローバルでも存在感を出したいです。港のような役割を担って、J-POPを世界に、海外の楽曲を日本にという輸入、輸出ができるようにしていきたいです。

 また、個人的には、家族の共通の話題になっていたいと思っています。『TFT』の話をしたときに、お父さんもお子さんもおじいちゃんも、みんなが知っていてくれたら幸せだなと思います。僕らが伝えたい曲を出している前提ではありますが、それが広まっていってくれたら嬉しいです」