食品やエネルギーなど物価高騰が続き、家計はひっ迫。せめてポイントをうまく活用して、値上げに対抗したいもの。しかし、消費でポイントを貯める“ポイ活”と節約は相反しているともいえる。
「国を挙げてキャッシュレス化を推進し、マイナポイントなどポイント事業も積極的に行っている今こそ、この波に乗ってポイ活に注力する時機だと思います」
そう断言するのは、“ポイ活の達人”としてメディアにも多く登場している菊地崇仁さん。実はポイ活テクを駆使してマイホーム購入の夢を実現したツワモノだ。
「ポイントで家や土地は買えないので、実際はポイントをうまく使って貯金を増やし、貯まったお金で家を手に入れました」(菊地さん)
年間で貯めているポイントはなんと100万円相当! どんな贅沢品にポイントを使っているかと思いきや、その使い道はメリハリをつけた堅実派だ。
「有効期限のあるものは日用品や食品の購入などで、即使用。期限のないものだけを貯めていき、1泊30万円のホテル宿泊など、ご褒美的に使っています」(菊地さん)
また、テクを駆使してポイントの2重、3重取りなどを狙うのではなく、自分の行動範囲内で無理なく高いアベレージでポイントを稼げる方法を実践している。
「“この支払い方法なら〇倍ポイント”といったキャンペーンを網羅しようとすると、逆に消費が増えたり、続かなかったり、結果として効率よくポイントを貯められない。ポイ活は100点満点を目指すのではなく、楽しんでできる70点くらいを継続することが、しっかり貯めるコツだと思います」(菊地さん)
コロナ禍でポイントを貯める機会が増えた
ファイナンシャルプランナーの小沢美奈子さんも、家族で3万円のホテルビュッフェやひとり旅、家電購入などをポイントで賄い、やりくりにポイ活を生かしている達人。
「コロナ禍でネット通販が増え、ポイントのリターンもアップ。家計におけるポイ活効果をより感じています」
と話し、ポイントが数倍になるキャンペーンや放っておくだけで増やすテク、お金を使わずポイントをゲットする方法など、家計を支えるポイ活を実践している。
そんなふたりのポイ活長者に共通するのは、無理することなく高ポイントを貯めていること。「今日はあのスーパーがポイント2倍!」などとあくせくする様子はなし。一体、どうやってポイントを貯めているのか。次ページからはふたりのポイ活ルーティンを紹介!
スーパーのカードはお得じゃない!?
よく行くスーパーが発行しているクレジットカードなら「ポイントが貯まりやすい!」と思いがちだが、そうとは限らない。「例えばイオンなどで使える『イオンカード』やイトーヨーカドーなどで使える『セブンカード・プラス』は、対象店ではクレジット払いで1%ポイント還元されますが、それ以外で使った場合は0.5%。会員限定のお得な日に必ず買い物をするなら別ですが、そうでなければどこでも1%還元してくれるクレジットカードのほうが、利便性が高くポイントも貯まりやすい」(菊地さん)