《“本当の自分”と、“本当の自分を隠すryuchell”との間に、少しずつ溝ができてしまいました》
イクメン、不思議ちゃん、王子……芸能人の“キャラ付け”
8月25日インスタグラムの投稿で離婚の報告をし、ネット上では賛否を問われているryuchell(りゅうちぇる)。デビュー当初はちぇるちぇるランド(沖縄)生まれと言っている“不思議ちゃんキャラ”だった。
それが、結婚や子育てを経験し“イクメンキャラ”へと変わったが、夫という肩書と“本当の自分”を重ねたとき、精神的につらい状態となったと告白。
時がたつにつれキャラが変わることはある。小倉優子が“こりん星キャラ”から脱却し、育児や学業に頑張るママタレになったのも同様だ。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏はこう分析する。
「ryuchellさんや小倉優子さんに代表される不思議ちゃんキャラも、最初は話題作りで始めて、風呂敷が広がってしまった結果という印象。そもそも設定に無理があったのは明らか。芸能界で目立つために特異なキャラ設定をしたものの、破綻してしまうのは仕方がない部分はあるでしょう」(佐々木氏、以下同)
ライフステージの変化により、キャラの変更を余儀なくされることはある。デビュー時の“キャラ付け”というのは昔からよくあった。
「かつてはインパクトを出すために、事務所主導でキャラ付けをしていた時代がありました。アイドルが多数デビューしていた'80年代は、少しでも差別化しようとレコード会社も事務所も売り出し方に頭をひねっていたんです。やがて人気が出てくると『事務所の話題作りでした』と路線変更していくこともよくあることでした」
昔のアイドルだけではない。'96年デビューの及川光博も最初、ライブなどでは“王子様キャラ”でファンのハートをわしづかみしていたが、ドラマ『相棒』でブレイクしてからは、本格派俳優に路線変更。本人も「王子様キャラは戦略を立ててやっていた」と'15年にテレビ番組で告白している。
石田純一の娘、すみれも「父のイメージに寄せて“おバカキャラ”を演じていた」とデビュー時のキャラ作りでブレイクを狙っていたという。
海外移住することでキャラが変わることがある。例えばローラは、天然のおバカキャラでバラエティー番組からオファーが絶えなかった。だが、アメリカ移住で意識の高い海外生活を披露。憧れの存在となり、ハイブランドのタイアップ広告など仕事の内容もレベルアップした印象だ。
「ローラさんは海外移住で成功した好例でしょう。もともとおバカではなかったんですよね。同じくローラのようなキャラで活躍していた水沢アリーは“させられていた”と告白してましたが(笑)。ピースの綾部祐二さんもそうですが、海外移住をすることで、知的キャラになる戦略が感じられます。
今後も海外進出をしようとする芸能人は増えそうです。8月、小島瑠璃子さんも来年から中国の大学に留学すると発表しました。かなり前から中国に移住したいと発言していましたが、中国で勝負して成功すれば、日本での活躍の幅も広がるでしょうね」