マッチングアプリによる「出会いの多様化」とは
例えば野球観戦を趣味として登録しておけば、同じ趣味を持った相手とマッチングしやすくなる。そしてグループで通話すれば、1対1が苦手な人にとってはハードルが下がる。
「2つ目は、婚活に特化したサービスの充実ですね。本人確認などのセキュリティー面で大幅な強化が施され、迷惑ユーザーを排除する動きを活発化させるなど、安全性を強調するサービスが目立っています。そうして、ネットでの出会いに安心感を与えたうえで、従来の結婚相談所が行っていたようなサービスを導入し始めたんです。例えば、プロのカメラマンにプロフィール写真を撮ってもらったり、結婚や恋愛に関する相談を受け付けていたり。結婚相談所がオンライン化しているんです」(白崎さん)
出会い方に多様性が生まれ、婚活向けのサービスや安全性が充実したことで、インターネットで本格的な婚活をする人が増えてきた。コロナ禍でリアルでの出会いの場が激減した影響も大きい。
「ここ2年でマッチングアプリの利用者は大幅に増加しました。リモートワークを含め、オンラインでの人間関係が普及したことで40代、50代の利用者も増えているんです。また、タレントの新山千春さんがマッチングアプリで恋人を見つけたとカミングアウトした影響も大きく、それをきっかけにアプリを始めた人も多いみたいですよ」(白崎さん)
さまざまな状況が追い風となって増加している“マッチングアプリ婚”だが、懸念点が全くないわけではない。