「タレント性の高さで、熱愛スキャンダルをものともせず大活躍している女子アナといえば、元・TBSの田中みな実アナもそうです。ぶりっ子キャラの彼女とチャラ男キャラの芸人であるオリエンタルラジオの藤森慎吾の一連の熱愛報道は、当時、世間の注目をかなり集めました」

 ただ、田中みな実アナの場合、タレント性は高くとも、局内での評判はイマイチだったとのこと。それはなぜ?

田中みな実のアナウンス技術は?

「彼女はテレビで見せるキャラクターそのままの人で、自分勝手でマイペース。それゆえに周囲の反感を買うことが多かったようです。また、彼女の上司から、『田中はアナウンス技術がなかなか上達しない』という愚痴交じりの声を聞いたことも。

 TBSはいくらバラエティーで活躍しても、アナウンス技術が高くないと認められない風潮がある局。それも評価を下げた一因になったのでしょう」

 局アナ時代、ぶりっ子キャラで「嫌いな女子アナランキング」の常連だった田中みな実アナだが、フリーとなってからは、美への強いこだわりやこじらせキャラをアピールして、一転、女性から熱い支持を獲得。'19年発売の写真集『Sincerely yours…』は合計60万部超えのヒットとなり、現在は女優としても活躍している。

田中みな実アナには、『こんなことで私は負けない』とでもいうような、したたかさを感じます。局アナ時代から敵は多くとも、それをはねのける強さがあった。そんな人が熱愛報道ごときに負けるはずがありません」

 スキャンダルをバネにするメンタルの強さも生き残る条件のひとつ。

女子アナもフリーになれば、芸能人の1人。スキャンダルに限らず、話題の多い人ほど生き残れるのが芸能界です。『話題になってなんぼ』の世界ですから、スキャンダルでたたかれてめげるような人は、芸能界ではやっていけません」

 そもそもスキャンダルが出るのは、注目されている証拠。

「スキャンダルが多い女子アナほど、フリーになってから活躍している。スキャンダルはいわば人気のバロメーターでもあるのです」

佐々木博之●元『フライデー』記者で芸能ジャーナリスト。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中

(取材・文/中西美紀)