「授業はわかりやすく、親身になって相談にも乗ってくれました。教員志望なのでどうしたらいい先生になれるか尋ねると、“人の顔を覚えること。そして相手の立場になって物事を考えることだ”とアドバイスしてくれました」(同校の男子生徒)
女子生徒を性的な目でみるようなことはなかったのだろうか。
「私の知る限り、そんな様子はなく、悪い評判や噂も聞いたことがありません。調理などをするフードカルチャークラブの顧問を務めていて、“元料理人”として腕を奮う料理はかなりおいしいらしいですよ」(同校の女子生徒)
生徒はだれも「マロン先生」とは呼ばず、「普通に栗田先生と呼んでいました」(別の男子生徒)という。
夫婦仲も良い2児のパパがなぜ?
私生活では男の子2児のパパ。著作の記述などでは夫婦仲のよさが伺える。
公私とも順調そうな教師がどうして道を踏み外したのか。同校は緊急保護者会を開いて事情と対応策を説明し、保護者からは「しっかりやってほしい」などと要望を受けたという。
「まだ本人と面会できておらず、事件報道ベースの情報しか得ていないんです。捜査には全面的に協力し、事件の詳細を把握した上で厳正に対処します」(前出の校長補佐)
著者『9割の先生が知らない! すごい板書術』(学陽書房)では、あとがきで《これまで授業でかかわってきた、すべての子どもたちに》と宛ててこう綴っている。
《いっしょに学び続けてくれた子どもたちがいたからこそ、今の私があります。これまで学んだ多くのことを、これからもさまざまな方々に伝えていくことで、恩返しをしていきたいと考えています》
恩返しどころではない裏切りとなった。