明確に料金が決まっているわけではない

「まずは電話で問い合わせてもらわないことには始まらないので、問い合わせをもらってから、『チラシはあくまで最低料金なので…』というのが多いですね。よく『基本料金+品目』とか、『トラックに積みたい放題定額』というような料金設定がありますが、きっちり料金を設定している会社もあれば、そういったプランもなく言い値のような会社もあるでしょう」

 料金は回収する物の大きさや重さ、場所はどのあたりか、集合住宅の場合は何階か、作業員の人数などによっても変わる場合がある。

「私のところでは、例えば高齢者の生前整理を軽トラックで行う場合はパック料金で4万5000円+税という料金設定です。ただそれより価格を下げるケースもあります。相見積もりを取って、他社のほうが安いと聞けば、値下げを申し出ることも。だから、複数の廃品回収業者で見積もりを取ることをおすすめします」

 これから廃品業者を利用する場合、どういったことに気をつけるべきなのか。

「正直、私が身内にすすめるなら、住んでいるエリアに近い業者ですね。業者側も近いと交通費も安く抑えられ、トラックでの行き来も楽ですからね。そして、3件くらいは相見積もりを取って、相場を知ることは必須です」

 ひとつひとつ、これはいくらになるか、かなり細かく聞くべきだと目黒氏。

「見積もりを取ったら、見積書ももらうこと。それから、『その見積もり以上になったら払わない』という念書をもらうのも有効でしょう。そして、のちのち高い金額を提示されても絶対に払わないのが鉄則です」

めぐろ・たいち 遺品整理、ゴミ屋敷の掃除片付け業者「クリア」を経営。横浜・川崎を中心に、部屋の片付けから整理収納やゴミ屋敷、引っ越し、ハウスクリーニングからリフォーム、遺品整理などを行う

<取材・文/竹腰奈生>