山崎先生のある日の食事メニュー

 1日にとる糖質は約40gまでに制限。コンビニには低糖質食品が多く、先生はよく利用しているそう。口寂しいときは、低糖質高タンパクのナッツ類をつまむ。


・温泉卵3個(ファミリーマート)
・マヨネーズをたっぷりかけたイワシの水煮1缶

【朝食】サバやイワシは驚くほど低糖質で高脂質。魚の塩焼きや刺身、缶詰(水煮)などがおすすめ。肉類はしゃぶしゃぶで摂取
【朝食】サバやイワシは驚くほど低糖質で高脂質。魚の塩焼きや刺身、缶詰(水煮)などがおすすめ。肉類はしゃぶしゃぶで摂取
【写真】ケトン体の生成を手助けするMCTオイルなどを含めた1日の食事メニュー

 イワシの水煮缶にはEPAがたっぷりと含まれているので目標の4gに近づける。マヨネーズは低糖質なのでたっぷりかけてOK。


・ブランパン2個入り(ローソン)
・卵サラダ(以下すべてセブン-イレブン)
・ナナチキ(揚げ鶏)
・カマンベールチーズ6P
・大豆プロテインバー
・セブンプレミアム ゼロサイダートリプル乳酸菌

【昼食】写真左はローソンのブランパン、右はセブン-イレブンのナナチキ、コンビニが強い味方に
【昼食】写真左はローソンのブランパン、右はセブン-イレブンのナナチキ、コンビニが強い味方に
【昼食】セブンイレブンの乳酸菌入り無糖サイダー
【昼食】セブンイレブンの乳酸菌入り無糖サイダー

 パンを半分に割り卵サラダを入れ、ひとつにはナナチキを、もうひとつにはチーズ2個をはさんでサンドイッチにして。ナナチキの衣は糖質が高いので取りはずす。食後はバナナ味のプロテインバーをスイーツがわりに。これで糖質はトータル15gほど。


・ぽろぽろ豆腐チャーハン
・MCTオイル入り紅茶
・クエン酸水

【夕食】MCTオイルは通常1日あたりの摂取量は2g程度だが、がん治療のため山崎先生は40g摂取。短時間に大量に飲用すると、腹痛や下痢を起こすので時間をかけて摂取する
【夕食】MCTオイルは通常1日あたりの摂取量は2g程度だが、がん治療のため山崎先生は40g摂取。短時間に大量に飲用すると、腹痛や下痢を起こすので時間をかけて摂取する

 白米ではなく豆腐一丁を崩しながらフライパンで炒めるチャーハンは、奥様の手料理。糖質制限ケトン食はレシピ本も多く出ているので、それらを参考に調理してもらうそう。

山崎章郎先生●肌つやもよく終始、はつらつと話される山崎先生からは、一般的にイメージするステージ4のがん患者の様子は感じられない
山崎章郎先生●肌つやもよく終始、はつらつと話される山崎先生からは、一般的にイメージするステージ4のがん患者の様子は感じられない
話してくれたのは……山崎章郎先生●(やまざき・ふみお)1947年、福島県出身。聖ヨハネ会桜町病院ホスピス科部長、在宅診療専門のケアタウン小平クリニック院長などを歴任。認定NPO法人コミュニティケアリンク東京・理事長。『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』(新潮選書)など著書多数。

(取材・文/樫野早苗)