月に20日ほどはノーマネーデーに
「自分が大切なものにだけお金を使う」という信念が生まれ、さらに節約系のユーチューブなどを見て貯めている人の習慣を取り入れていく。外食はやめ、職場へは弁当と水筒を持参し、自炊を徹底するようになった。
「生活費がぐっとミニマムになり月10万円ほどで足りるように。給料は当時28万円だったのですが、うち11万円は生活費用の口座へ、残りすべてを貯金用の口座へと振り分け、先取り貯金もするようにしました」
使えるお金が手元になければ、その中でやりくりするしかないという状況にした。
「貯金額が増えていくと“節約ハイ”になって、どんどんやる気になりました。今では、1円たりとも使わない“ノーマネーデー”は月20日ほどあります」
基本的にお金は使わない生活を心がけていて、買い物は週1回、4000円以下のまとめ買い。肉は100g90円以下のものしか買わないという徹底ぶり。
「市販の惣菜やコンビニ、外食を利用しなければ、週4000円で十分です。旬の食材を中心に買えば、安いし栄養価もばっちり。健康は節約生活の基盤なので、栄養バランスにも気をつけています」
節約の成功体験で老後不安を吹き飛ばす
こうして年間200万~300万円を貯蓄と投資に回し、「20代で1000万円」という目標を達成した。浪費にもがき苦しんだ日々から、わずか4年でお金のエキスパートへと転身したふゆこさん。若さゆえのエネルギーも大きいが、学ぶべき点は多い。週女世代へのアドバイスは?
「年金崩壊など不安をあおるニュースに惑わされないでほしいです。やみくもに悲観しても仕方がない。節約している人の“レシピ”をまねしてお金の流れを変えることで、ムダな心配は消えるはずです」
まずはムダ遣いの洗い出し。ふゆこさんも気づかなかったように、自分では意外と見つけにくい。
また、ふゆこさんがストレス買いの元凶である職場環境を見直したように、必要のない消費に走ってしまう根本の原因にも向き合うことが必要不可欠だ。
「家計の不足分を補うために、今日何をして、1か月後にはいくら貯めて……と具体的に考えるようにしましょう。やることが明確になれば不安も軽減されると思います」
老後資金でいちばん、不安に感じる医療費については、「医療費を不安がって過剰に保険に入るのはやめたほうがいい」と話す。
「保険料で限られた老後資金が圧迫されかねません。まずは健康な生活を心がけることが大切。保険に入っていても、不健康な生活をしていたら本末転倒です」
すでに1000万円も貯めたふゆこさんだが、次なる目標は30代で2000万円。ふゆこさんの節約熱は燃え尽きることはなさそうだ。