老後生活は細く長く今からリハーサルを
では、老後破産を避け、幸せな老後を迎えるにはどうすればいいのか。50代から取り組める備えを知ろう。
「離婚した女性をはじめ国民年金の加入者なら、厚生年金に加入する働き方に切り替えることをオススメします。そうすれば将来の年金を増やせるからです。働き方改革によりパートでも社会保険に加入しやすい流れになっているので、いまはチャンスですよ」
住まいは持ち家で住宅ローンが残っている場合は、定年までに完済するのがベスト。
「賃貸であれば、家賃の安い住まいに移るか、中古マンションを現金購入して家賃をなくすのが理想です」
家計については支出をダウンサイジングすること。
「老後の家計支出は教育費を除いた現役時代の約7割といわれています。年金や貯金が少ないほどやりくりが求められるわけです。現役時代のうちに家計支出を抑えるよう訓練しておけば、老後のやりくりは楽になるでしょう」
老後の不安を解消すべく、自治体などが行う無料のマネーセミナーに参加して情報収集するのも有効な策に。
「子どもが独立した後の50代は最後の貯めどきです。得た情報を役立てて貯金に取り組み、あわせてNISA(少額投資非課税制度)などを活用して増やすことを検討してください」
そして、日本年金機構から年1回、誕生日月に届く「ねんきん定期便」のチェックも重要という。
「50歳以上の人のねんきん定期便には、将来もらえる年金の見込み額が明記されています。その金額を見て少ないと思ったら、対策を考えましょう。直近2年の年金滞納分を後から納付できる追納や、60歳から65歳まで年金支払いを任意継続するなどして年金を増やすことを検討して」
50代から始める老後生き抜く備え
□ 働き方を考える
□ 住まいを見直す
□ 家計をダウンサイズする
□ マネーセミナーなどで情報収集する
□ ねんきん定期便をチェックする