「一昔前もサイン転売を目的とした怪しげな“業者”が出入りしていましたが、最近は老若男女問わずといった傾向です。文字どおりに本来は善意によるサービスですが、お願いされたら断れない選手も多く、また一見して転売目的かどうかを見分けるのも難しいんですよ」(前出・野球担当記者、以下同)
ネットオークションサイトや『メルカリ』といったフリマアプリによって、誰もが転売ヤーデビューできる昨今、お小遣い稼ぎの気軽な感覚で転売行為に手を染めるネットユーザーも増えている。ファンにとって貴重な選手の直筆サインは、転売ヤーにとっても別の意味で“お宝”に映るらしい。
サインをもらって笑顔も会話もない
2月14日時点で『メルカリ』を確認すると、最近入手したと思われる複数枚のプロ野球選手の直筆サインが出品されている。中には《本人から直接頂きました。》との商品説明を添えた隅田投手のサインも見受けられ、すでに1500円で取引を終えていた。
「あくまでも私の主観ですが、転売目的と思われるのは我先にと強引に選手に近づいたり、せっかくの選手との機会なのに笑顔も会話もない(苦笑)。また指示役のもとで動く組織的なグループもいるみたいで、話を聞く限りは隅田投手から注意された“ファン”もその部類かも。
各球団もサインの転売行為を把握していますし、当然ながら良しとはしていません。あまりにも悪質な場合はキャンプ中のファンサービスを中止、禁止も検討していると聞きますね」
事実、『千葉ロッテマリーンズ』が公式HPにて【ファンの皆さまへのお願い】として、《サインや写真撮影、握手、プレゼントの受け渡しなど全てのファンサービスについて控えさせていただいています。》と掲載したのが2月10日。
《残念ながら一部の方が、周囲への迷惑となるような過剰にファンサービスを求める行動をとられている事象がありました。》との理由だが、ファンによる“迷惑行為”の一部とされたのが、同日に『NEWSポストセブン』が配信したマリーンズのキャプテン・中村奨吾選手の記事だ。