別の近隣宅の塀に車をぶつけたことも。損傷に気付いた住人男性が「伊藤くん、君だろ?」と問い詰めると、「えっ、ああ、いや」と曖昧な返事。運転免許を持つ初音さんが「あたし知らないよ。おめえじゃね?」と裕樹容疑者に引導を渡したという。
子育てする母親は強し。初音さんは裕樹容疑者にマウントを取らせなかった。都合2度、自宅にパトカーを呼んでいる。夫婦間の口論で、もみ合いになり、髪の毛を引っ張られたと警察に訴えた。被害届こそ出さなかったものの、裕樹容疑者に「もうしません」と約束させている。
「初音さんはクールなタイプ。芯は強そうですが、裕樹容疑者に大声で言い返す様子はありませんでした。一度子どもを連れて家を出たこともあり、2〜3か月帰らなかった。ただ、家の外で旦那さんのグチをこぼすことは一度もありませんでした」(近所の女性)
近隣住民の多くは裕樹容疑者が初音さんに暴力を振るっているとは思わず、遺体に複数の痣があったことに驚いている。
シラフのときはいいパパだった
シラフのときはいいパパの顔を見せていた。
「自宅敷地内にウッドデッキをつくり、室内にバーカウンターをつくるなど改築に懸命だった。昔はヤンチャだったんだろうけど、溌剌としてて“大工なんで何でも言ってください。タダで直しますから”なんて言ってくれた。“子どもに補助輪付き自転車を買ってあげたのに乗ってくれないんすよ”と苦笑いしたり、幸せそうだった」(近所の男性)
補助輪付き自転車に乗った長男を支えながら「いいぞ、いいぞ」と乗り方を教えていたこともあった。折り畳み式の太陽光パネルとポータブル蓄電池を最近購入し、中古で大型SUV車のランドクルーザーを買う予定だった。