「私は都内で2店舗目のサロン出店を考えていることをBさんに相談したことがあったのですが、昨年9月、《40平米くらいあると思いますが、13万で貸してくれるそうです。ネイルサロンもできそうです》と、都心の駅近くにある物件紹介の連絡が来たんです。調べたところ家賃相場は18万円ほどでしたが、《保証会社も使わなくていいし、敷金も不要》《全て私に一任なので、いかようにもなります》と、かなりの好条件を提示されました」
願ってもない提案だったが、即時の決断はできなかった。
水漏れに加えてネズミも発生
「魅力的でしたが、当時すぐ出店しようと思っていたわけではなかったので、とりあえず内見だけしました。すると、11月上旬にBさんから催促の連絡が来て……」
Aさんが出店を決断し、12月末から入居できるか尋ねたところ、《最初にかかるお金は家賃のみ》《1月からの家賃発生でいい》《仲介手数料も不要》との返信が。
「いくらなんでも話がよすぎるから、本当にその条件でいいのか何度も確認しましたが、Bさんは《誰しも疑っちゃいますよね》と言って、所有しているのは悪質なオーナーではないから安心するよう返事が。その言葉を信じて、賃貸契約をお願いしました」
トントン拍子に話は進み、Aさんは12月中旬にマンションへ入居。しかし、そこには思いもよらない“欠陥”があった。
「入居の前日、改めて掃除のため物件に入ると、洗濯機の排水溝から水があふれて部屋が浸水していたんです。“ここ3年は使われていない部屋だ”と説明されていましたが、同じマンションの住人に話を聞いたところ、2年ほど前に水漏れのトラブルがあったことが判明しました」
問題はそれだけで終わらず……。
「1月上旬には、給湯器が突然故障してお湯が出なくなりました。Bさんに相談したところ、《そろそろ交換かも知れないですね。業者の手配をいたします》と。真冬だったので早めの対応をお願いしましたが、そこから数日たっても返事がなく、翌週に確認したら、まだ修理業者の発注すらしていなくて……」
さらにその数日後には、ネズミが出るという事態が。
「夜中に鳴き声と物音が続いたので相談したところ、《業者は見たことがないそうです》と返され、しまいには“隣の部屋の水道の音ではないか”と。管理人やほかの住人に話を聞いたところ、やはり目撃情報があったため伝えたら、《管を通って○階までくるのでしょうか すごいですね》と絵文字付きで返され……。駆除の対応ができないなら、せめて壁などにある穴を塞いでほしいとお願いしましたが、たびたび連絡を無視されて、結局対応はありませんでした」