クレカ活用でトラブル回避
そのほか、クレジットカード(クレカ)関連のトラブルも寄せられている。「ブルネイでホテルのチェックアウト時にVISAのクレカで支払おうとしたら決済ができなかった」(男性・60代)、「グアムのショッピングモールで買い物をしたときにカードで一括払いしたつもりが、勝手にリボ払いにされていた」(女性・40代)など、犯罪以外のトラブルも見受けられた。
「海外では多額の現金を持ち歩くと盗難や紛失のリスクがあるので、クレカの使用がおすすめです。ただし、決済後のレシートは必ず取っておきましょう。帰国後に利用明細の内容とつき合わせると、購入した覚えのない品物が含まれていたり、個数を間違えていたりすることがあるんです。そうした場合も、カード会社に連絡すれば補償してもらえることが多いです」
また、村田さんがカード払いをすすめる理由はほかにも。
「カードは非接触で支払いができるため、コロナ禍を機に各国で“キャッシュレス化”が急速に進んでいます。先日ニュージーランドに行った際も、滞在中は一度も現地で両替えをせずに過ごせました。最近では、現金不可でクレジットカード・電子マネー支払いのみのお店も増えています。今後はさらに現金での支払いが難しくなるかもしれません」
日本でもキャッシュレス化は進んでいるが、海外旅行で現金派のままでは旅が楽しめなくなる時代が来るかもしれない。最後に村田さんは「久しぶりの海外でも、羽目を外さないように注意してほしい」とアドバイス。
「“深夜に出歩かない”“知らない人についていかない”など、常識的な行動を心がけるだけでもトラブルに巻き込まれにくくなります。久々に海外に行く方は、安全に配慮しつつ存分に楽しんでくださいね」
お話を伺ったのは旅行ジャーナリスト・村田和子さん
旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力や楽しみ方をさまざまなメディアで発信。著書に『家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ〜旅育BOOK』(日本実業出版)
<取材・文/大貫未来(清談社) アンケート/Freeasy>