麺もご飯も食べたいニーズに応えた
好調なスタートを切った『よくばりプレート』だが、購買者から「ご飯が食べたい」というリクエストが届くようになった。
「実は『よくばりプレート』の中で人気なのが、『和風おろしハンバーグ&香味醤油スパゲッティ』。私たちは洋風のほうが売れるだろう、と予想していただけに意外な結果でした。それならご飯とおかずの和風セットを出せば、もっとお客様に喜んでいただけるのでは、と2018年に発売したのが『よくばり御膳』。
食べたいけれど作るとなると手間がかかるメニューならより喜ばれるのではないか、と考え、『鶏めしとチキン南蛮』『あさりご飯とさばの味噌煮』の2品からスタートしました」(歌門さん)
主食のご飯も白飯ではなく味つきご飯、とこだわったのには理由がある。
「そもそもシリーズ名を『よくばり』としたのは、手がかかる人気メニューの組み合わせで、主食・主菜ともに満足できる、というコンセプトを伝えたいからこそ。ですからご飯も付加価値をつけて楽しんでいただけるように工夫しました」(永野さん)
これらの『よくばり御膳』は生活習慣病が気になる中高年男性にもウケた。
「そこで、3品目として発売したのが『五目ご飯と鶏と野菜の黒酢あん』。パッケージには1食で5種類の野菜が100g摂取できるとアピールしたところ、かなりの反響をいただきました」(歌門さん)
一方でがっつり食べたい人向けの「よくばりシリーズ」も。
「男女問わずパスタとピラフのどちらも食べたいときがありますよね。そんなふうに主食をよくばりたい人に満足していただけるのが昨年発売の『よくばりメシ』。例えば『トルコライス』はナポリタン、とんかつ、カレーピラフのセットで食べ応え抜群です」(歌門さん)
顧客のニーズをつかむために、グループインタビューも実施。よくばりプレートにはヴィーガン対応メニューもあるが、それらは実践者の声を生かして開発された。
「もともと弊社では業務用で豆腐から作ったお肉を販売していました。大豆ミートは特有のにおいや味が気になる、という方もいるのですが、弊社の商品はクセがなく食べやすいのが特長。
これを一般の方にも知っていただきたいと考えたのですが、ニーズがあるのか不明だったため、ベジタリアンやヴィーガンの方々に生の声を聞かせてもらったのです」(永野さん)