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ー 都内で同様のトラブルで裁判になったケースも

 5月26日、田んぼの近くに住んでいるユーザーがTwitterに投稿した画像が話題を集めている。

都内で同様のトラブルで裁判になったケースも

《どこかから風で飛んできたヤツなんだけど世知辛い…》

 と文章とともに添付されたビラらしき画像には、

《田んぼの持ち主様へ  カエルの鳴き声による騒音に毎年悩まされています。鳴き声が煩くて眠ることができず非常に苦痛です。騒音対策のご対応お願いします。近隣住民より》

 と、カエルの鳴き声に対する苦情が書かれている。5月30日現在、この投稿は1564万回表示を超え、5.5万のいいねがされるなど大きな反響を呼ぶことに。

 投稿主はリプライで、

《元々田んぼがあったとこに越してきたんだとしたら諦めてーって》

 と綴っていることもあり、苦情を入れる方がおかしいというコメントが大多数を占める結果に。

‘21年にも東京都板橋区の住宅街でカエルの鳴き声が“騒音”にあたると、隣家に対して“すべてのカエルの駆除”と75万円の損害賠償などを求めた訴訟が起きているんです。しかし東京地裁は“カエルの鳴き声は自然の音のひとつで、我慢すべき限度を超えているとはいえない”と、原告側の請求を全面的に棄却する判決が出ています。

 今回は苦情を入れている段階ですが、裁判をしても同様に“自然の音のひとつ”として棄却されるでしょうね」(ネットニュース編集者)

 今年1月には長野県長野市で「子供が騒がしい」という住民の訴えがきっかけで、公園が廃止になったケースも。

フランスでも避暑地として知られる島で、“ニワトリが早朝に鳴いてうるさい”と別荘所有者が裁判を起こしたケースが。こちらは‘18年の裁判所の調査で“6時41分から7時まで鳴いただけ”ということが判明し、同じく棄却されています。近年、フランスでは各地でニワトリの鳴き声や教会の鐘の音がうるさいと訴えられるケースが相次いでいるんですよ」(全国紙記者)

 自然豊かな場所には動物やカエルなどの鳴き声もつきものだけに安易に苦情を入れるのではなく、引っ越す前に事前調査を念入りにしてほしいものだ。