うーん、どこまで本気なのだろう。なお、この発言は炎上したため、その後カットされている。そんな中田の妻は、タレントの福田萌。'12年に結婚した際には、彼女から出た「インテリ婚」という言葉が話題になった。その後も、学歴自慢ととれる発言をしていたりする。

福田萌とは「似た者夫婦」?

 ちなみに、中田は慶應大出身で福田は横浜国大出身だ。たしかに高学歴ではあるものの、東大と京大の夫婦とかならともかく、自慢するには中途半端な気もしなくはない。

 ただ「似た者夫婦」という言葉があるように、夫婦というのは性格や価値観なども似ていたりする。福田の学歴自慢同様、中田の「知性」発言も意外と本気なのではないか。

 ところで、福田の故郷は筆者が在住する岩手県。彼女が卒業した高校は同じ市内だったりするので、当時の話も人づてに聞こえてきたりする。「ちょっと変わった子で、あまり周囲となじめていなかった」そうで、そのあたりも中田と似ているのかもしれない。

 つまり、彼の転機の多さも、そういうタイプにありがちな「自分探し」の産物なのでは。それは「武勇伝」でいうところの「あっちゃん、カッコいい」を求め「パーフェクトヒューマン中田」を目指してさすらう物語でもある。

 もちろん、承認欲求も完璧志向も悪いことではない。芸人として人間として、彼がここまでやってこられたのはそのおかげだろう。

 そういえば現在『だが、情熱はある』(日本テレビ系)というドラマが放送されている。オードリーの若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太の半生、いわば芸人の自分探しを描くものだ。

 ただ、数字的には苦戦中。もしかしたら、中田を主人公にしたドラマのほうが視聴率を稼げるかもしれない。見ている分にはけっこう面白い人生なのだから。

ほうせん・かおる アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。著書に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)。