交際発覚後はファンにブロックで顔を殴られる
当時はルックスがマッチに似ていると言われたが、年齢は新田のほうが1つ上。
「でも、デビューは向こうが先で、ヒット曲もあるし、比べものにはならないですよ。実績が全然、違う。ライバルみたいな気持ちはあったけどかなうわけない。本人同士は、たまに会ったりしても別にどうってことはなかったですし」
営業で地方を回ることも多かった。
「アイドルって、ホテルに軟禁状態になっちゃうんですよ。夜ごはん食べたら、すぐ部屋に戻されて、明日の朝までにサイン何百枚書いとけって。普通の子みたいに、ドライブに出かけて、デートしたりとかできなかった。だけどマネージャーが全部、面倒を見てくれて、お金は使えた。そういう部分はよかった」
最初は月給7万円で、すぐに14、15万円もらえるように。給料は親に振り込まれ、自分が持てるのは小遣い程度。
「自由に使える時間も金もなくて、唯一解放される場所が明治大学付属中野高校でした。学校に行けばマネージャーの目から離れられる。行ったふりして実は行かない、みたいなことも(笑)」
忙しい中でも、アイドル同士の恋が芽生えた。
「それが知られてファンに襲われたことがあります。道端から急に6人出てきて、ブロックで顔を殴られました。肉がえぐれましたよ。公開ラジオの収録で、僕のネクタイが曲がっているのを彼女が直しに来てくれて、それを彼女の親衛隊が見てて“あの野郎!”となったらしいです」
アイドル同士の出会いの場として知られるのが『大磯ロングビーチ』で開かれていた芸能人の水泳大会。
「前乗りして、そこでイチャイチャしていた、みたいなことはありました。だけど、マネージャーの目の光り方は半端なかった。特に僕はマークされていて“新田純一に近寄らせるな”って指令が(笑)。必死になって手に入れた電話番号のメモが、プールに入って読めなくなったりしてね。どれだけ泣いたか……」
新田には硬派な“武勇伝”もある。
「『新宿音楽祭』の楽屋が、シブがき隊と尾形大作と相部屋になって。ふっくんが年下なのに“ダイサク~”って呼び捨てにしたら、尾形がブチギレ。3人を殴る蹴るの袋叩きにするから、必死で止めた。
『新春かくし芸大会』では尾形と竹本孝之が“福岡弁と長崎弁のどっちが強いか”で口論になってケンカ。そういうとき“新田、止めてくれ”と頼まれる(笑)。空手やっていたから強いと思われていたんでしょう」