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ー 初回は『ラストマン』を下回る

 堺雅人が主演を務める日曜劇場『VIVANT』(TBS系)が7月16日にスタート。第1話の世帯平均視聴率が11.5%、個人視聴率が7.4%だったことが明らかになった。

『半沢直樹』などヒット作品を多数手がける福澤克雄氏が演出と原作を手掛ける完全オリジナルストーリーです。ストーリーや役どころなど事前情報なしで放送を迎えることでも、話題を集めていました」(テレビ誌編集者)

初回は『ラストマン』を下回る

 堺演じる大手総合商社に勤務する主人公が誤送金をしたことから、国家レベルの大事件に巻き込まれてしまう……というストーリーで、2ヶ月半に及ぶモンゴルロケなどを敢行。第1話では石原軍団並みのカーアクションなどもあり、地上波ドラマとは思えないスケールの大きさで視聴者のど肝を抜いた。

《日曜劇場「VIVANT」の初回をいまさら見たんだけど、海外ロケや豪華キャスト、西部警察ばりの車両破壊ととにかくお金が掛かり過ぎてて2話以降は紙芝居でも驚かないレベル》

 と絶賛する声がある一方で、

《ストーリー理解したくて予告とかあらすじとか見てみたけどよく分からん》

《数字は取れると思うけど、視聴者選びそう。偏差値高い人は理解できて面白いと思うが、偏差値低い人が見たら、 ぶっちゃけつまらないと思う》

 と、ストーリーが難しくて理解できないとの意見もあった。

「前作の『ラストマン』の初回が14.7%だったので、TBSとしても最低でも15%超えを期待していたと思うのですが……。主演級の俳優が顔を揃え、モンゴルロケなどを行うなど多額の予算を投じた割には、早くもコケそうという声も上がり始めています」(ネットニュース編集者)

 TBSの看板枠である日曜劇場としては平凡なスタートとなったが、ここまで多額の金額を投入できたのは何故なのだろうか?

『VIVANT』は大手動画配信サイトU-NEXTで独占配信中です。その目玉作品にするべく、”U-NEXTマネー“が投入されているようですね」(テレビ局関係者)

 TBSはテレビ東京とWOWOWと合同で立ち上げた動画配信サービスPraviを運営していたが、6月30日にU-NEXTとサービスを統合。有料会員数は国内トップになった。

「オリジナル作品に力を入れるNetflixやAmazonプライムビデオと違い、U-NEXTは配信作品数の多さやワーナー・ブラザース・ディスカバリーが運営する『HBO Max』(5月からMax)の独占配信をしているのが売りでした。今後はオリジナル作品にも力を入れていくことを発表していることから『VIVANT』への投資をきっかけに、TBSとタッグを組んでオリジナル作品を制作していくのでは? と言われていますね」(同・テレビ局関係者)

 TBSはNetflixとライセンス契約を結び、'21年放送の『日本沈没-希望のひと-』を地上波放送とほぼ同時に世界配信したほか、オリジナル作品『離婚しようよ』などを制作。『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』や『マイファミリー』はDisney+で独占配信するなど、配信ビジネスに力を入れている。

『VIVANT』も配信展開も含めて制作しているのでしょうが、初回視聴率を考えると高額な制作費を回収できるのか心配ですね。モンゴルロケで予算を使い果たしたのか、最近はモンゴル設定のシーンを緑山スタジオで撮影しているので、回が進むことにショボくなっていきそうです」(制作会社関係者)

 初回は夏ドラマの視聴率トップに輝いたが、このままトップを維持できればいいが……。