年下選手とはこんなエピソードも。
「オリックス・バファローズの宮城大弥選手が同級生で仲のいい佐々木朗希選手と大谷選手を間違えて、7歳年上の大谷選手にタメ口で話しかけてしまったんです。謝ってきた宮城選手に大谷選手は“おもしろかったからタメ口でいいよ”と伝えたそう。それ以降、宮城選手は“翔平、おはよう”などと、タメ口で話しかけていました」
語学力もバッチリ
異国の地でもその能力は発揮されているようだ。
「ベンチではチームメートとヒマワリの種の殻を投げ合ってふざけていたり、相手選手やチームメートのモノマネをしたり。昨年のオールスターでは、ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手がフェンス際で打球をキャッチしたときのマネを、本人の目の前で披露。ジャッジ選手や近くにいた選手は爆笑していました」
メジャー6年目と、アメリカでの生活も長い。水原一平通訳もいるが、ジョークを言える英語力も備えているよう。
「同僚のサンドバル選手に英語で、“スタジアム正面に飾られていた写真がほかの選手に変わっていたぞ”と言うと、“本当か?”と驚いて聞き返された直後に“冗談だよ”とジョークを言って笑い合っていました。また、試合中に頭部付近に相手ピッチャーの投球が来たときには、相手の捕手に“次は君だよ”と英語で言ったり、デッドボールを受けると、相手の一塁手に“Tomorrow(明日な)”と言うなど、“二刀流ならでは”のジョークで、相手チームの選手を試合中に笑わせることもありましたね」
アメリカでは大谷の社交性について、どう思われているのか。現地で取材をするスポーツライターの梅田香子さんに話を聞いた。
「エンゼルスのエステベス選手は大谷選手について、“実はスペイン語がうまい。初めて会ったときにスペイン語で話しかけてきてびっくりした”と話していました。
エンゼルスの投手陣はドミニカ共和国など、公用語がスペイン語の国から来た選手が多いです。英語を理解できなかったチームメートに、大谷選手が通訳するということも。大谷選手は英語もスペイン語も勉強しています」
つまり大谷は、3か国語を使いこなす“トリリンガル”ということだ。