女性ホルモンの減少によって起こる更年期障害の症状には個人差がある。満里奈さんの場合、幸いにも身体がいきなりほてりだすホットフラッシュなどの重い症状がなかったので、女性ホルモン補充療法などの治療は受けていない。だが、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボン含有のサプリメントをとるなどの、“緑化活動”は積極的に行っているという。
「そのおかげかなあ。最近は髪や肌のコンディションも安定していますね。
私、今年の11月で53歳なんですが、50代になった直後は“若いころとそんなに変わらないな”と思っていました。ところが52歳になったあたりから、ガクッと体力が落ちて気力がなくなって。そして今、少し持ち直して。こういうアップダウンを繰り返して“老い”がやってくるんだと実感しました(笑)」
「1人で苦しまないで!」周囲にも伝えること
そんな閉経や更年期が、女性に老いを感じさせるきっかけになることは間違いない。だからこそ、理解の仕方次第でそれ以降の人生が明るくもなれば暗いものにもなりえてしまう。
「更年期は、年を重ねれば誰もが通る道。だから隠していたり、身体の状況に対応しないほうがむしろつらくなると思うんです。初めて体験することだから誰にも不安はあると思いますが、体調不良に苦しんでいるのは自分だけじゃないと知ってほしい。“つらいのは私1人”と思い込まないでほしいですね」
満里奈さんがすすめるのは、早くから行きつけの婦人科を持つことだという。更年期以前も含むすべての女性が年に1度の定期検診を受けるようにすれば、身体に潜んでいるかもしれない病気をいち早く知る手がかりになるし、更年期真っ最中の女性なら、いざトラブルのときには心強い味方を抱えて立ち向かえる。ちなみにその際には、産婦人科ではなく婦人科を選ぶのがおすすめ。婦人科ならば、まわりが妊婦さんばかりという気まずさも避けられるからだ。
「気持ちの面では更年期のつらさを話して吐き出してしまうのが一番です。つまりはつらさを周りにも共有してもらうことですね」
であれば、同居人の理解はぜひとも得たい。満里奈さんは、パートナーの名倉潤さんにも積極的に体調を伝えている。